あらすじ
あなたはなぜ割高でも、“実存のドトール”より“演出のスタバ”に行くのか? その秘密はコーヒーの味ではなく、現代資本主義社会という巨大劇場の構造と、そこで踊らされる私たちの欲望にある。砂糖やコーヒーから始まった「贅沢品」を、ダイアモンドの独占供給、エルメスやLVMHのプレミアム戦略、ユニクロやザラのマーケティングから「7つの大罪」を満たすGAFAまでを1本の線で繋げ、世界を回すラグジュアリの本質に迫る。
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Posted by ブクログ
人間の欲望から辿る経営の歴史。
オランダの重商主義から、そのまま資本主義の文脈にも乗ってきて、GAFAに囚われた我々一般人が監獄から抜けるには?という問いにて着地。
けっこうびっくりしたのは、欲望がファッションやブランドとかのそのまま目に見える形になったのって結構最近じゃんということ。考えてみたら食べるのにも困る時代が長かったのでそりゃそうかという感じでもあるけど。あと産業革命時のイギリスの鬼畜さはやばい笑。
モノが溢れる時代において、やっぱり人からどう見られるか、すごいと思われるか、力があるように見えるモノには価値があるんだなということを、企業や国の対比を通した歴史的背景を学ぶことで深く理解できたので面白かった。
GAFAの監視社会においては、まあ知らなければそんなに不幸ではなさそうなので、知らなかったことにしようと思う笑
みんなで、すでにあるものに満足しよう。
Posted by ブクログ
視座と手さばきに惚れた。2026経営関連本で個人的TOP!その商売の本質には何があるのか?の洞察力をつけたい全商業クリエイター、必読の一冊。
哲学や社会学といった人文知を(口説くならない程度に抑えながら)軽やかに組み合わせ、アクロバティックに「商いの歴史」の方程式を解き明かし、それを使って現代ビジネス(の局地としてのGAFA)の秘密を解体する。
商売人として、こういうのが欲しかった!とゾクゾクした一冊。
たとえば「自分のブランドは、いったい人間のどんな欲望と関わっていて、それは歴史上、どんな先輩たちがいたのだろう?」といった具合で、有益な視座を、いくつも提示してくれる。
また、勝手に想像するに、ホントは「スタバ=ヒューム的=フランス的」VS「ドトール=ベンサム的=アメリカ的」という二項対立では回収しきれない芳醇な知の蓄積があるものの、論旨を新書っぽくシンプルにするために削ぎ落としているんじゃないかなと思うので、実際のところ、どんな関連研究が合ったり、哲学者が引用されたりするのか?もっと深堀って著者さんに伺ってみたい。
また、これだけ現代に鮮やかにメス入れしている手つきを前にすると、当然「じゃあチャッピーは?claudeは?」と生成AIプレイヤーたちを分析して欲しくなってしまう。
どうやら著者は一般書が初?のよう。モッタイナイ。どんどん僕ら商売人にダイレクトに届くもの作っていただきたい。坂出先生の専門書も読んでみよう。
Posted by ブクログ
こういった新書の中では、文章が偉そうではないので読みやすかったです。
スタバもドトールも行かない(コーヒーは豆買って自分でミル挽いて飲む)、ヴィトン系のブランド物には何の興味もそそられない(日本の職人物作りが好き)私、なかなかうまく生きてるんじゃない? と自己肯定感あがりました(笑)
第二章のイギリスの話は、マジで醜悪やな…と少し吐き気がしました。人間ってほんとによくない…