【感想・ネタバレ】山流し、さればこそのレビュー

あらすじ

寛政年間のこと、出世の道を歩んでいたはずの数馬は、「山流し」と蔑称される甲府への転出を命じられた。理不尽な左遷に憤る数馬が、家族とともに向かった甲府で見たものは、城下の賑わいとは裏腹に、風紀の乱れた、荒んだ武士たちの姿だった。新参いじめを謎の女に救われた数馬は、不思議な盗賊騒ぎに巻き込まれていく…。江戸では見えなかったこと、逆境の中でこそ知り得たものとは、何だったのか? 気鋭が放つ時代長編!

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Posted by ブクログ

さほど期待もせずに読み始めたのですが、なかなか良い本でした。
まあ、一種の成長物語。親の期待を受けて、出世至上で生きていた男が、失意の中から友情や家族愛に目覚める話。まあ、ありふれた題材かもしれませんけど、なかなか爽やかに描かれています。
女性陣が良いですね。しとやかな奥さんの多紀、魔性の女・都万、明るく誰からも愛される娘・蕗。それぞれが際立っています。
良く出来た娯楽時代小説だと思います。

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2016年08月07日

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