あらすじ
「ホテルに行くってことはすでに同意してるんじゃない?」
「大人なら断れるでしょ」
「嫌だったら行為の後に『楽しかったです』なんてメール送るわけない」
性加害報道が流れるたびに飛び交う、こんな意見。
被害者たちはなぜ、その時断れなかったのか――。
自身もサバイバーであるマンガ家・菊池真理子が、「不同意」について紐解こうと試みるノンフィクションエッセイ。
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Posted by ブクログ
女性の不同意性交による性被害者はどのように被害にあい、抑圧され、苦しむのか。複数の男性から自動車に押し込められ、被害にあう女性。被害を訴えても、男性の警察官と検察官によるセカンドレイプはさらに被害者を苦しめる。理解あるサバイバーによるシスターフッド。レイプ被害中の女性の硬直を神経生理学的に検証し、PTSD(トラウマ)についても触れ、苦しみながら心を癒していく経過を綴る。一方で、女性による男性への性加害についても触れる。あらためて、国際基準に照らして、日本人の全世代が性について学び直す重要性を指摘する。性被害者である著者の苦しみを理解し、性について学び続ける重要性を指摘する。本書はコミックで読みやすく、特に若い人が手に取って不同意性交について考えてほしい。(331字)
男性による男性への性暴力について、以下の紹介をする。
2021年、吉田裕氏の一橋大学教授退官記念で出版された「戦争と軍隊の政治社会史」で、平井和子氏が以下の記述をしている。
第1章第3部「日本兵達の『慰安所』-回想録に見る現場(平井和子)」では、日本、朝鮮、中国などの女性慰安婦問題を指摘しつつ、一方で「兵士への性暴力」を検証している。「強いられる『女役』初年兵への性暴力」として、大和乗組員になった兵士の回想では、「はっきりいいますとね、大股スマタ、尻、肛門、尺八、手の4つのうちどれかで『女』をつとめさせられるのですが、こっちはいやですよね。だけど断ると制裁が怖いから、しかたなく承知する」との証言録がある。また、別の兵士は、「変態性の」一、二の上官に「色白で美男子の初年兵」が「慰安婦代役」を務めさせられたと言う。「数日後から痔からの出血、体力消耗で入院する羽目になった悲運の男もいた」とし、「これも上官の命令には絶対服従しなければならない私的制裁にも劣らぬ野蛮な行為である」と記している。性行為を上官から強要された寡黙な初年兵にとって、これは性暴力であろうと断罪する。
2022年、三橋順子氏の「歴史の中の多様な『性』 日本とアジア 変幻するセクシュアリティ」では、以下の記述をしている。
日本における年齢階梯制などによる男色文化は、藤原頼長「台記」にみる男色関係、江戸の湯島天神内隠間(いんげん・江戸時代の職業的な女装少年)などの隠間茶屋、薩摩の兵児二才(へこにせ)も文明開化とともに西洋文化の影響で同性愛の抑圧は強まりつつも、明治期には男性が男性を襲う鶏姦罪(肛門性交罪)が適用されるなど、男色文化は続いた。
Posted by ブクログ
ぜひ読んで頂きたいです。
そして、本書に関して私の希望をお伝えするならば、アセクシャルの視点を入れて頂けると本当にいいと思います。
社会にいるのは性的にアクティブな人だけではありません。性犯罪被害者は、性的にアクティブな人だけではありません。
私は男性との性交を望まない性的マイノリティです。
私もそうですが社会には性交を望まない人がおり、そのようなアセクシャルや、男性との性交を望まないレズビアン等が、性的マジョリティ(シスヘテロアロセクシャル)の性犯罪者に狙われ犯行される、「差別を利用したレイプ」(矯正レイプ、矯正強姦)が行われており、私はそのヘイトクライムとしての性犯罪に遭った一人です。
トランスヘイトが蔓延し、性的マイノリティへの差別が蔓延している社会においては、私はメディアや法改正などでどんなに声をあげても被害を遠いことのようにされ、性的不同意のみならずSOGIをも踏みにじられた苦痛を矮小化されてきました。
性的マイノリティである私に問題があるのではなく、私が男性との性交を望まない性的マイノリティであることを知りながら私をレイプした犯人と加担した性的マジョリティ男性検事と加担する社会に問題があるのです。
そのことを透明化せず、性加害・二次加害・SOGI差別をなくす社会になってほしいと私は思います。
#エントラップメント型
#差別を利用したレイプ
#性的マジョリティ男性による性的マイノリティへのヘイトクライム
#性加害者に刑事罰を
#検察の二次加害
#性加害・二次加害・SOGI差別の根絶を
#シスヘテロアロセクシャル規範の撤廃を
Posted by ブクログ
初回はたった1日できる読んでしまったが、今回は少し丁寧に『性犯罪』という、それが犯罪であると制定されている時代・国でのみ“犯罪“となる行為について、考察してみたい。
再び読み終えた時に、新たに何が見えて来るのか?初読の時と同じなのか?
結果…かなり過激になりました汗
『性同意』を法解釈上は何を言おうとしているのか。当然…その要件があるはず。
なのに、なぜか被害者が着ていた服とか、細かな被害者の行動・態度に妙に拘り、話を聞く前から《美人局》であるような先入観をを持ったり、マスコミが面白おかしく(被害者意外には)、取材もろくに行わずに書く“売れてなんぼ“な嘘の記事をホモソーシャルな世界の住人が「やっぱりそうだったのか」と喜んで受け入れる。
何故このようなことが起こるのか?
どうすれば、被害者が(容易に)訴え、加害者が尊大な態度を取らない世界を構築できるのか。
【レイプが起こるのはレイプをする犯罪者がいるからだ】
《レイプを軽く見すぎる人達》…場合によっては、「相手も喜んだ」などという妄想としか言えない思考しか出来ない、ただの阿呆もかなりいる。
【性行為は男性の支配者意識】【女性は受け入れる側】のが常識…それ以上の狂気の妄想に染められている気がしてならない。
少しでも良い方向に向かうには、男性優位なシステムの改善、男はそれを抑えられない神話を突き崩し、“あの頃は良かった”…などというクソオヤジを排除して
《性》と《性行為》に対する教育を徹底的に行うしかないのではないか。
後半、書物を離れて自分主張を長々と書いてしまったが
この書籍に書かれていることから出発して、ああでもない、こうでもない…と考えた結果です。
著者自身も性犯罪の被害者。
そして積極的に『何故』と問うて行く姿勢が素晴らしい。
まだまだ性暴力は水面下で大量に起こり続け、水面から顔を出せば叩かれる。
『ブラック・ライブズ・マター』が気に入らず『オール・ライブズ・マター》と言って対抗する「ワット・アバウト主義」と変わらない。
〈アイシヨン・シャフヴィシ氏「男はクズと言ったら性差別になるのか」P.180より〉
また、もう一度、現実世界を知る為にこの本を読む。