【感想・ネタバレ】定本 自意識の昭和文学 現象としての「私」のレビュー

あらすじ

牧野信一,川端康成,太宰治,石川淳,小林秀雄,堀辰雄らの作品を精緻に読み解くことで,「私」を掘り下げていく自意識の追求が,遂には自己ならざる“何か”にまで立ち至る,逆説的な表現の構造を析出.近代小説特有のリアリズムが形成される契機を解明し,新たな文学史像を提起した記念碑的著作.(解説=十重田裕一)

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Posted by ブクログ

『定本 自意識の昭和文学-現象としての「私」』安藤宏(岩波現代文庫)を読む。私を描くには自意識の遠近法が必要で、一度遠くの自分を意識して自分の無為さをみた上でないと、自分の危機的な立場を知ることができず、他者の有り難さや対立もわからないのだ。ぼんやり的、象徴的、転向的、道化的、私小説的などのプリズムがあって、初めて遠くにある私と近くにある私を小説に整理することができるのだ。現象としての「私」を説く筆者の構えに共感した。それにつけても、「煙突の上に残された男」という比喩は面白いな。

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2026年04月01日

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