あらすじ
幻の魚・アカメとの苦闘を描く「四万十川の伝説」、幕府が追い求めた巨鯉についての昔話をめぐる「継嗣の鐘」――。多くの釣り人が夢見る伝説の魚への憧憬と、自然への芯の通った視線に溢れる珠玉の一二編。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部と解説が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
釣りの紀行本かと思ったら小説やルポルタージュなどいろいろな形式が混在した作品集だった。釣りを扱ったものもいくつかあって、7月はとうとう1度も釣りに行かなかったので、釣りに親しんだような気分になった。
僕は小さい魚でも持って帰って食べているので開高健に怒られそうだ。しかしそもそも大物なんか釣ったことがないしこれから先も多分釣らずに終わる。そう思うとなんだかさびしい気持ちになる。こんな小説で取り上げられるようなテーマとも無縁な、しょぼい釣りしかできない。
Posted by ブクログ
カワマスの表紙に惹かれ、なんとなく購入してした短編集。
題材とされている魚は12種類。これらが怪魚と表現されているものの、
そのうち本当に怪魚なのは、今を以て伝説のタキタロウくらい。
だから、タイトルはやや大袈裟(^^;)なのだが・・・。
それでもこの本、かなり夢中になって読めた。
各篇でノンフィクション風・時代小説風・お伽噺風・ホラー風と粒が揃っており、
うまくテーマの魚とシンクロする。
個人的に印象に残ったのは、第6話のアオウオ、第10話のレイクトラウト、第11話のコイ
のエピソード。どれもあんまり怪魚では無いのだけど(^^;)。
そして、気になる釣りに関するディテールは、あまり深くは無い。
しかし、釣りが好きな人こそ本当に楽しめると思う作品。