【感想・ネタバレ】天使の骨のレビュー

あらすじ

ぼろぼろの守護天使たちがわたしにつきまとう……。人生のすべてをかけた劇団を失い、世捨て人のように暮らす劇作家ミチル。絶望の果てに、彼女は天使の幻覚を見るようになる。この天使たちを葬るために――。イスタンブールからリスボンへ、そしてパリへ。ヨーロッパを彷徨うミチル。再生の光は果たして見つかるのか? 魂の巡礼を鮮烈に描く青春小説の傑作。第6回朝日新人文学賞受賞作品。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ご都合主義感がちょっぴり。
猫背の王子の続編ということですが、意外だったのはトオルへの想いとトオルの想い。

トオル、トオル、トオル…

ミチルはトオルをあんな風に強く想っていたんですね。
それならばもっとトオルと向き合って欲しかった。久美子の方へなびかずにトオルをもっと見て欲しかった。
久美子の登場が遅かったせいで急に心を乗り換えた印象が強く魔性感が。いや、久美子とも報われて欲しいんですけどね。

トオルに感情移入してるのかもな。てかしてる。振り向いてはくれない。ずっとそばにいるのに。なんで男に生まれたんだろうね。憎いぜ。

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2014年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミチルさんシリーズ第二弾。
盟友であるトオルも、劇団も何もかも喪って、戯曲も舞台の小道具も全て処分して、ボロボロの羽根を持った天使たちにとりつかれてようよう息をするだけの生活を送っていたミチルさんが、ひょんなことから欧州を巡る旅をする中で、重要な出会いをする。
トルコの少年とその家族の温かさやフランスでの出会い、新たな出会いのおかげでまた戯曲をかけるようになったミチルさんの今後も、トオルさんが何故ミチルさんを見捨てたのか、続編でぜひ知りたい。

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2012年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズの前作『猫背の王子』や、最終作『愛の国』と比べると非常に淡く、たゆたうような雰囲気で大きなドラマがなく進む作品。江國香織の海外を舞台にした小説と似た読み味。

中山可穂氏の文章はぐいぐいと読ませる推進力がある(私にとって)けど、『天使の骨』は珍しく、ゆっくりと立ち止まりながら、物思いに耽るように読む印象だった。

輝くようなラストのセリフがいつまでも胸に残っている。

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2024年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この作家さんの本は初めてかな。
なかなかおもしろかった。

劇団で女優をしていたミチル。
ぼろぼろの天使がミチルの目に映るようになり、ミチルは旅に出ることを決意する。

旅先での様々な出会い、別れを繰り返し、天使は徐々に数を減らしていく。
そして運命の出会いがあり、再会があり、ミチルは生気を取り戻すのだった。


いろいろな国をミチルと一緒に旅したような気になれるし、ミチルの独特の絶望感、喪失感も伝わってきた。
女性同士の恋愛は理解できないけど、違和感なく読むことができたのは、この作家さんの表現力が素晴らしいということかな。

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2012年07月12日

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