あらすじ
12歳で母を亡くした著者は2年後、衝撃の事実を知る。母を殺したのは、父だった。非行に走り、ホームレスになり、自殺未遂を繰り返す日々。だが父の死刑判決を知り、父に面会した日から父を憎む気持ちに変化が生まれ……。渾身のノンフィクション
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Posted by ブクログ
テレビの番組内での特集で、著者をはじめて見ました。その時の諦めたようなくらい目、孤独感が滲むたたずまい、父を許せるのかという思いとの葛藤、世間との葛藤などかいま見えるものにとても興味を惹かれました。
本著作は事実というよりは著者の思いの丈があふれています。
たった一人の父親を肉親を、たとえそれが世間全てからの憎悪の
対象であっても守りたいという著者の思いは、母への思いや罪悪感を
思うと壮絶だと思います。
しかしこれを読む私たちは、著者の思いではなく客観的事実はどうなのか、ということにも思いが至ります。
本書の最後につけられた最高裁判決文は私たちがここで知りうる客観的事実ですが、この父親を死刑にすべきではないとまでは私は思えませんでした。死刑制度がいいか悪いかはまた別の話ですが、確かに本作は
著者の言う「被害者遺族が望まない死刑がある」ということを考える一石にはなると思います。
著者自身も非難される来歴があるのは確かなのでしょうが、今しっかりと
生きているのも確かなことなのでしょう。大事なのは今これからだと思います。頑張って生きて欲しいですね。
Posted by ブクログ
最後にはお父さんや過去の事実を受け入れ、こうして実名、自分の写真を出して本を出版している筆者はすごく強い人間だと思う。
何回もお母さんとの思い出や家族の楽しかった日々が出てくるほど、現実が残酷で苦しいものだと感じさせられた。
けれど、死刑判決や裁判所の判決を覆すのは難しいし、殺人事件はこういった事例だけではないから、日本の今の法律ではこの筆者の気持ちまで救いとれるものではなかったのだと思う。
ただ、この事件の1番の被害者はこの筆者で、1番近くにいた人間だからこそ、そういう人が救われる法律、判決であるべきだと思った。
それから、犯罪者の子供や家族を非難する風習?というものが馬鹿らしくて腹が立った。
現実で身近にいたことはないと思うけど、ドラマや映画でそういうシーンがあっても、いつも理解ができない。
犯罪は犯した人が悪いのであって、なんでその家族の家に落書きしたり、学校で悪口を言われるのだろう。