【感想・ネタバレ】察知力のレビュー

あらすじ

自分より身体能力の高い選手と戦うには、相手よりも先に動き出すこと。そのときに必須なのが、瞬時に状況判断をして正解を導く力だ。それを、中村俊輔は「察知力」と呼ぶ。サッカーでは一瞬の判断が勝敗を決する。彼は、毎日の反復練習と情報収集、こまめな目標設定と自己反省を、特にノートに「書き付ける」ことで、自分を客観視し、この力を磨いてきた。世界から注目される名選手(テクニシャン)の心身鍛練術は“シンプルなことの継続”だった。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目14箇所。身体の向きを少し変えるだけで、プレーは変わってくる、視野が広がり、次のプレーの選択肢も増える、僕の動きに反応するから、プレー前の動きが違えば、相手の反応も変わってくる、ボールを当てる足の角度とか、視線の置き方とか、本当にちょっとしたことで、いろんなことが違う展開になる。細かいことを感じるか、感じないか、考えるか、考えないかで、人の成長は違ってくる、何も考えずにサッカーをやっていても巧くはならない、同じ映像を見ながら、何を察知し、感じ、自分のものにするかということが大事だと思う。足りないことを認知して、それを補うための工夫をすること、今与えられた環境のなかで、何をすべきかを察知できない選手は激しい競争のなかでは生き残れない。サッカーノート……試合前に、試合でのテーマ、何を意識してプレーすべきかを書く、試合が終わったあと、試合を振り返り、試合の感想から始まって、攻撃面でのよかったところ・悪かったところ、守備面でのプラス・マイナス、僕個人のことだけでなく、
チーム全体のことなど、気がついたことはなんでも書いた、チームメイトはもちろん、気になった相手選手についても書いた。ノートを書くことで落ち着けるし、過去の自分の歩みが綴られているから、時間が経ってからそれを読むと、いろんなことを再発見できる。名波さんと僕はサッカー観が似ているという人もいるけれど、ある程度のレベルに達した選手は、ちょっとしたことで、イメージを察知し合える関係が築ける、引き出しの多い選手は、それだけ順応性や対応力も高い。高いレベルの対戦相手からのハイ・プレッシャーのなかで、何ができるかを知ることが、味方の情報を得る一番の機会となる、余裕がないときに、どういうプレーをするか、どういう とるかがわかるからだ。選手同士のコミュニケーションのなかで、大事なのは言い合うことだと思う、自分の要求を伝えたうえで、相手の言葉も聞かなくちゃいけない。何か言うことで、言われた選手は意識し始める、すぐにうまくいかなくても、そういう積み重ねが大事、意識をすれば行動は変わるものだから。こういうことをすれば、どうなるのか?  チームメイトや周囲の選手たちを観察し、情報を集める、集めた情報はサッカーノートに記す、こうして、膨大な情報、そして、経験を重ねてきたから、変な失敗をして「あの時間がもったいなかった」と感じるようなことも少なくなった。「考える力」は、年をとっても関係ない、いや、逆に、経験を積んだぶん、判断のスピードや質は上がるはず、「考える力」は武器となる、だからこそ、年を重ねれば重ねるほど、今まで以上に空気を読み、察知し、考える力を磨いていかなくちゃいけないと思う。僕は、選手のタイプや立場、性格、状況など、あらゆることを察知して、指導方法を変えられる指導者になりたい、指導者になれば、またさらに空気を読むこと、察知力が重要になってくる、そして、日本を強くしたいと願う気持ちは、指導者になっても変わらないだろう。相手を知り、自分を知り、そして何をすべきか、どういう言葉を発するべきかを考える、そういう気持ちがあれば、人間関係はスムーズに運ぶだろうし、どんな仕事であっても、自分の力を発揮するきっかけをもたらしてくれる。先のことはわからない、でも、ひとつだけわかっていることがある、僕は、一生サッカーを追いかけていく、これは間違いない。

0
2013年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読後備忘録

察知力
・思うようにいかないことにぶち当たったっとき原因を察知する力
・上司から自分が求めれていることを察知する力
→自分を活かすための作業の一環として
 監督の要求を知り、サッカーを理解しようと努める
 ただ言われたことを言われたままやっていただけでは
 評価につながらない。監督をびっくりさせたいというのは、
 それに近い感覚 

 まずは味方を知ること
 選手同士のコミュニケーションのなかで大事なのは言い合うこと

 ゲーム中もピッチを俯瞰してみている
 チーム11人、相手11人を感じている

 将来監督になりたい。そう考えるようになってから、
 それ以上に監督から学ぶことはないかという意識が高まった。
 同じことを伝えるにしても、監督の性格が出る。
 監督の人間性を理解することも大事

 日本代表に必要なのは、連動性
 連動性を高めるためには選手それぞれが空気を読み、
 お互いを察知しあうことも必要

・目標へ到達するためにやるべきことを察知する力
→満足すると痛い目にあう。危機感をずっと持っている
 いつも先を見て、周囲を見て、空気を読んで自分い足りないものは
 何かと察知して準備しなくちゃいけないと考えている


壁、目標
・壁に当たった時こそ過去のサッカーノートを開く
 体験を記しておくことで人生の無駄な時間を節約できる
 体験というのは貴重なもので、その人にとってもの宝物
 まったく同じ感情、状況、経験値で同じことに遭遇することは
 減多にない。そういうひとつひとつの宝物のような体験を
 忘れてしまったらもったいない。だからノートがある
 
・ノートに書く作業はパスを受ける選手とコミュニケーションを
 とるときにも役に立つ。一度言葉にすることで
 頭の中で整理ができているから、伝えやすい。

・いやだと感じることであっても、逃げないで飛び込んでいけば、
何かある
なんでもプラスへ持っていく努力をすれば結構うまくいく

・うまくいかないときは必ずある。壁が見えるときはまだいいほうだ。
それを乗り越えればいいだけだから。
でも壁すら見えない時もある。そういう時は考える。
必ずそこに存在するはずの壁を察知する。必死で壁を探す。
壁が見つかればよっしゃという気分にある
次はそれを乗り越えるために必要なことを考える
乗り越えたらまた強くなるから

・大切なのは自分の目標をぶれさせないこと
試合結果に対して、喜びすぎたりすると、どこかで油断してしまい、
やるべきことがぶれる
逆もしかり。反省はしても落ち込みすぎないようにしなくちゃならない。
落ち込んでいる時間はもったいない。
再び気持ちを高めにも時間がかかる


環境の変化
・違う文化圏で受け入れてもらうためには自分から飛び込むしかない
新しい環境に馴染む努力をしないのなら環境を変えた意味がない。

・新しい環境で認めてもらうための努力を惜しむな

・前の環境と今の環境を比べる暇があるなら、馴染むために時間を使え

・環境の変化で一番大事なのは自分を知ること
ひとつ注意することは次のステップ、次のステップへと気持ちが
はやるあまりに今までやってきたことへの意識が薄くなってしまうこと
そうなるとせっかく築いてきた力も崩れてしまう怖さがある
だから今までやってきたことと今できることをしっかりやったうえで、
それに肉づけをするイメージで挑戦する


出場数やゴール数、立ったステージの高さで成功かどうか語れない。
厳しい現実の中で自分を知り、懸命に生きることが大事

今の自分にできることを手を抜くことなくやったという実感を
持てる毎日を過ごすこと。なりたい自分になるため100%で
生きることができれば成功だと思う。

読後感想

壁が見えないときは壁を探すなど
自己成長への考え方がとても参考になった。

察知力は2つの意味があるのかなあと
1つは自分自身を察知すること
何が足りていなくて、何をしなければならないかということ
それを察知して改善し、自己成長させていく

2つは他者や周りを察知すること
監督、選手の要求や考えを理解すること
それを察知して、自分を活かす

察知力とは自己成長させ、より質の高いレベルの要求にこたえていく力
のことだと思いました。

頭がよい (+ 経験) =コミュニケーション力が高い
ということを感じた。

中盤の優れたプレーヤーは頭がよいと言われたり、思われていると思う。
その頭のよい選手はなぜ頭がよいって思われるか考えると
他の選手の要求に応えている(周りの状況を把握し、
味方がほしいところにパスを出す)からなんだなあと改めて思った。

要求やニーズに的確にこたえることは、コミュニケーション力の一つ
であることを考えると

頭がよい → 要求やニーズに的確にこたえる =コミュ力が高い
経験により、的確にこたえやすくなる →コミュ力アップ

0
2012年09月03日

「ビジネス・経済」ランキング