感情タグBEST3
Posted by ブクログ
何だったのか、何者なのか、何一つ明確な答えは出ない。
白黒つけず、グレーにもならないおぼろげなモノを許せる人向け。
ぼんやりとそんなものなんだと思える世界が面白い。
転がり落ちた山の上の世界が妙にリアルで惹かれた。
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ホラーは苦手。
でも北野さんは好きなので読んでみた。
読んでみたら想像していた「ホラー」とは違ってた。
強いていえば物凄く広い括りの「スプラッタ」?
でもスプラッタかと問われると頷けない様な、そんな本だった。
ホラーが苦手な人でも平気。
きっちりした答えを求めたい数学寄りの人にはお薦め出来ない。
多少の疑問は解決しなくても流せる人ならいける。
はず。
Posted by ブクログ
個人的には北野氏の小説はとても好きなのだけれど、人を選ぶ感じがしてなかなか薦められません。どちらかというと感覚的な話が多くてもにょもにょする感じを楽しむ小説だと思うんですが、理屈で読む人は「で、結局アレは何なの?」「オチは?」というところが気になってしまってあまり楽しめないんじゃないかなと思います。
Posted by ブクログ
題名にひかれて買った1冊の本というのはたいがい面白くもなんともない!
でも、これはよかったですよー
起承転結はあまり気にせずに、細かい事はこだわらずに、想像力だけが一人歩きするような内容の奇天烈きわまりない町の事柄が書かれています。
前に紹介した「異邦人」とはまた違った奇天烈さに妄想ふくらませつつ。。。ウヒヒ
どの章から読み始めてもOKです。
見かけたら是非手にとってパラパラと見てみて下さい。
Posted by ブクログ
大災害後、遺体安置所で知り合った女性に連れられ、やってきた人面町。
彼女を妻とし、暮らし始めた作家“わたし”の奇妙な日常生活。
ホラー文庫の連作短編集で、それぞれに「鱗を剥ぐ」だの
「耳を買う」といった、いかにもな副題がついてるけどホラーの味わいはそんなに強くはない。
そこはかとない恐怖はちりばめられてるものの可笑しみのある文章と
昭和の匂いがするどこか懐かしい人面町のイメージが穏やかな読後感を残す。
人面町はどこかズレた不思議な町で毎度“わたし”は
怪しげな人物、奇妙な生き物、怪現象に遭遇するのだが
とまどいながらも妻に丸め込まれたりしながら日常として受け入れてゆく。
SFのティストが強い作品なんだけど不思議なものを不思議なままで
放り出した感覚はなんとも新鮮だった。
とりわけ“わたし”が喫茶店で原稿を書いていると
巨大な鶏が闖入してくるくだりはあまりのシュールさに大爆笑。
どの話もはっきりした落ちがなく全編読み通しても
人面町はぼわーんとした印象のままで心に引っ掛かる。
日常生活が不思議に満ちたこんな町で
気さくな奥さんと暮らすのはきっと楽しいだろうなあ。