【感想・ネタバレ】雀鬼くずれのレビュー

あらすじ

「博打うち」とは本当に因果な商売だ。プロである以上勝たねばならないが、勝てば勝つほど、客の足は遠のき、揚句のはては飯の食い上げだ。この難問が解決できない以上、「博打うち」とは、ギャンブルにのめり込んだ多くの男達の永遠の幻想といえるかもしれない。麻雀必殺技、“二の二の天和”に骨身を削るイカサマ師を描く「天和くずれ」。ギャングバー経営の女衒の達、ドサ健と寺の息子との息づまる秘技の応酬を描く「天国と地獄」など11篇を収録。

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Posted by ブクログ

マンガ「哲也」でモデルになったことでも有名な、阿佐田哲也の麻雀短編集。
傑作「麻雀放浪記」でも描かれた、常識のレールに沿って生きることができない博打打ちたちの抱える屈託が生々しく語られる。他人を信じず、自分の力だけにもたれかかって生きるさまは一見魅力的でもある。しかし、それは、そうすることでしか自分を表現できない不器用さによるものである。そういった、生きてく上での不便な部分を感じさせるところが、たまらなく、いいね。

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2009年10月04日

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