あらすじ
すべての子どもは芸術家だ。
重要なのは、成長してもいかに芸術家のままでいられるかである。
---パブロ・ピカソ
すべての人は元来クリエイティブに生まれついています。本書で紹介する「天才」と呼ばれる「クリエイティブ・シンカー」たち。レオナルド・ダ・ヴィンチ、エジソン、アインシュタイン・・・・・・。彼らも、実はクリエイティブ・シンキングという「作業」をやってきたに過ぎないのです。
本書は、「クリエイティビティとは何か」を解説した本ではなく、「どうしたらクリエイティブになれるか」という本です。ですから、ただ知識を得るために読むのではなく、本書に掲載されている多くのトレーニング問題を解くことによって、あなたが元々持っているクリエイティブな能力を解き放つために使ってください。
“ロジカル・シンキングでは、イノベーションは起こせない”
近年、日本ではロジカル・シンキング(論理的思考)に関する本が多く出版され、一種のブームのようになっています。ところが、アメリカなど欧米では、ロジカル・シンキングはすでに下火になっており、一躍盛んになってきたのがクリエイティブ・シンキング(創造的思考)です。
今や、世界中のビジネスパーソンがクリエイティビティを身につけようと躍起になっています。あなたも、本書で自分の思考の枠から抜け出し、クリエイティブ・シンカーになりましょう。
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Posted by ブクログ
これからは、論理的思考だけではイノベーションを起こすことはできない。
創造的思考が要となる。
ヒントやネタ満載の一冊。
ロジカルシンキングを学んで、それをテーマにセッションを展開できるような人が、何も新しい企画を考えることができないというのは現実に起こりうる。
過去の塗り直しはできても、全く新たな発想でクリエイトすることができないのだ。それは、ロジカルシンキングに頼るがあまり、クリエイティブシンキングに必要な筋肉を鍛えることを辞めてしまったからのように思えてならない。
でも、たまたまとか、天からアイディアが降ってくるのを待っているのでは話にならない。また、一部の人間だけがそういう才能を持っているとは思いたくない。
そんなときに解答に近いヒントをくれる。
〈オリジナルなアイディアをつくるのに役立つテクニックとして、ばかげたアイディアリストを作って、通常と違った思考パターンを意図的に刺激するというものがある。こうすると目的や責任から自由になる。通常なら考えることのない材料を考えて、通常なら起こりえない一連の出来事を構築することができる〉
すごく実感。
言葉、感情、思考は影響し合う。
〈大人はたいてい、欠けていることを真っ先に考える。そして、考え、アイディアを口にする時、まっさきに「ない」「できない」「しない」など否定表現を多用する。「〜でない」を「〜だ」に変えるだけで、情報の見方は大きく変わる。「欠けているもの」ではなく「存在するもの」について語るとき、考え方も感情も変わってくる。
「成功に導く最も大きな要因は、言葉をすべて前向きに表現できるよう、話し方を訓練すること」だと言う。
Posted by ブクログ
読み終えた後、冒頭に紹介されるパブロピカソの言葉「すべての子どもは芸術家だ。重要なのは、成長しても いかにして芸術家のままでいられるかである。」に帰ってくる、名著の一冊だと感じた。
本書では、人間が如何に概念と思い込みに捉われやすく、断片的にしか物事を捉えられていないかを数々の事例(時にナゾナゾ、だまし絵。見たこと無いのも多数あり)を挙げて説得し、そしてそこから如何に脱出できるのかを示している。
印象的だったのは、AからZまでのアルファベットの中で曲線を使う文字数はいくつあるか考えて、という問題で、じっさいに取り組む人間はひとつひとつの文字を検討し、取り組まない人間は「一覧がないと出来ない」という比較事例。これ本当にそのとおりだなと感じます。
各章ごとにテーマにあった格言があげられているが、ジョージ・バーナード・ショーの「年をとるから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから年をとるのだ。」は胸に刻んでおきたい一言。
Posted by ブクログ
判断や評価を下すということは、今現在自分が持っている知識に対して行うことであるため必ずなにかしらのバイアスがかかってしまう。なるべくその偏りを減らすためには、よく言われる多角的に物事を見る能力を養う必要があるなと思えた一冊。