読み終えた後、冒頭に紹介されるパブロピカソの言葉「すべての子どもは芸術家だ。重要なのは、成長しても いかにして芸術家のままでいられるかである。」に帰ってくる、名著の一冊だと感じた。
本書では、人間が如何に概念と思い込みに捉われやすく、断片的にしか物事を捉えられていないかを数々の事例(時にナゾナゾ、
...続きを読むだまし絵。見たこと無いのも多数あり)を挙げて説得し、そしてそこから如何に脱出できるのかを示している。
印象的だったのは、AからZまでのアルファベットの中で曲線を使う文字数はいくつあるか考えて、という問題で、じっさいに取り組む人間はひとつひとつの文字を検討し、取り組まない人間は「一覧がないと出来ない」という比較事例。これ本当にそのとおりだなと感じます。
各章ごとにテーマにあった格言があげられているが、ジョージ・バーナード・ショーの「年をとるから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから年をとるのだ。」は胸に刻んでおきたい一言。