【感想・ネタバレ】宮台式人類学 ――前提を遡る思考のレビュー

あらすじ

19世紀に誕生し、デュルケム、ヴェーバー、ジンメルという3人の天才によって基礎が作られた社会学。それより少し後に誕生した人類学。両者は多くの理論を共通して持ち、互いに参照する形で発展していった。しかし、人類学が「存在論的転回」を成し遂げる一方で、「前提の前提を問う思考=生態学的思考」を失った社会学は頽落していく。人類学者・奥野克巳を相手に、人類学に接近しつつある宮台思想の全貌が縦横無尽に語られる。社会学が失った思考を問い直す一冊。

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Posted by ブクログ

音声では瞬時に意味を読み取れない単語も文字にするとわかりやすいし社会学史と人類学史を丁寧に繰り返し今ココに向けて解説してくれるので人類学と社会学の基本書として優れており筑摩書房及び500頁近い本書の編集に携わった方々は意義ある仕事を成し遂げたものと思いますが私の基礎学力が低すぎて全部を理解するには至りませんでした。

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2026年07月06日

Posted by ブクログ

対談相手の奥野さんが言うように、「宮台思想の核心と射程」を掴みきれていいないのではないかと自問した。元宮台ファンとして。広大な学問領域を参照しながら、かなり圧縮した宮台語で、ざっくりと解説していく。圧巻だ。

本書の内容をざっくりまとめるのは到底無理だけれども、あえて強引にポイントをおさえておくなら
「近代という特殊に抗い、人類史的な普遍を回復する実践」(p455)ということだろう。
宮台語の「新住民化」が指し示すように、近代化が進んでシステム世界(市場と行政)に覆われてしまうと、人間は言葉の自動機械・法の奴隷・損得マシン化してしまう。そこに落ちる前に、「内から沸く力」にこだわるべし。

そして「火遊びバーン」に陥らず、「気分スッキリしない社会の、存続可能な作り変え」に向かえ、と(p457)。その通りだ。

そしてこの主張は、「終わりなき日常~」から続く宮台思想の通奏低音。革命なき時代を生きるわれわれの、最低限のリテラシーだったはずだ。最近では、國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』と共鳴する。

ただ、道筋は正しくとも、いざそのルートを進むのはとても難しい。いとも簡単にかき消される道なんだろう。

とはいえ、毎日新聞書評で橋爪大三郎さんが「社会学のオータニになりなさい」と絶賛したのも納得の内容だな。

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2026年09月01日

Posted by ブクログ


毎度のことだが、宮台さんの本は難解。
いったい彼の頭の中はどうなっているのか。
社会学、人類学の歴史、経緯がずらずら出てくる。
読んでいても頭には届かない。

時々届く。
特に目を引いたのが、つい先日読んだばかりの「新しい階級社会」への言及。
宮台さんはこれを、
仕事にかかわる尊厳を保てる資本家&旧中間階級(自営業者)
仕事にかかわる尊厳を保てない新中間階級&労働者階級(正規・アンダークラス)
に二分される、と喝破した。
橋本によると、、、と宮台さんは言ってるけど、
そんなこと書いてあったかなあ。
そして私はこれに激しく同意。

父は旧中間階級、しかしこれは今の世の中ではほぼ死滅、
私はかろうじて新中間階級に生きているが、サラリーマンになった当初から今に至るまで、
居心地の悪さを感じてきた。
娘たちの独立、定年でやっと抜け出せる、旧中間階級・自営業者を目指そうとしている。

などなど、分かるところは読んでて楽しい。

それ以外でも男女のことなど、多少はわかるところもあったような。

あとは修行。
とりあえず目を通す。
五日分かる日が来るだろうか。494ページの分厚い新書。


Ⅰ 「等根源」であった社会学と人類学
第1講 社会学と人類学のオリジネータたちの時代
第2講 交差する社会学と人類学
第3講 アメリカ社会学が忘却した「前提」への問い
第4講 原的贈与を忘失した近代ヨーロッパ

Ⅱ 生態学的思考へ回帰する人類学的存在論
第5講 宮台思想の前提にある人類学的視座
第6講 前提を探る思考から宮台式存在論へ
第7講 認識論を超えて前提を問う存在論的思考

Ⅲ 人類史の根本まで遡ると見えてくる〈世界〉
第8講 社会の誕生から劣化まで
第9講 法生活の開始と没人格化の進行
第10講 古代ギリシア思想でとらえる社会と自然
第11講 これからの平等と自由を考える

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2026年05月14日

Posted by ブクログ

螺旋的に知識を深める。

・普遍の人類史から特殊な近代を見る社会学。特殊な近代から普遍の人類史を見る人類学。

・自然、社会、精神の全てにまたがる生態学的全体性を把握する必要性

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2026年06月21日

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