あらすじ
タレント、ミュージシャン、作家……と多様な顔をもつ、著者いとうせいこう氏は自宅マンションのベランダで60鉢もの植物を育てる「ベランダー」でもある。
「ベランダー」とは著者の造語で、ガーデナーと区別したものだ。
面積や日照時間が限られる都会の狭いベランダでは園芸書の知識は通用しない。
著者は10年以上のベランダー経験をもとに自己流で植物の世話をし、試しては枯らし、枯らしては試すを繰り返す。
しかし、その自由さこそがベランダーの醍醐味なのである。
たとえ枯らしてしまってもいいのだと著者は言う。
それも植物の生命のひとつのサイクルであり、そもそも植物の生命をコントロールしようとすること自体が無理なのだから……。
本書は、そんな著者の植物生活をつづったものだ。
著者と一緒に植物の生命の偉大さに驚き、感謝したくなる一冊です。
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Posted by ブクログ
面白かった。園芸の本が写真無しでもこんなに面白いなんて、すごい。花や木が気になって、インターネットで調べながら楽しくよみました。
最後の対談も深い。
Posted by ブクログ
なごんだぁ〜!
年明けて、なかなかいい本が見つからなくてウジウジとDSばっかしてたけど、年明けガツンときた一冊として。
園芸(庭いじり)には何種類かあるけど、こないだ行ったロシアのダーチャ風(ほったて小屋風別荘)の園芸方法で、あたしゃ気に入った。
キレーなイギリス風ガーデニングなんかより、もしゃもしゃしててはんば野生化しちゃう園芸なほうが、あたしはスキ。枯れるとかも。
我が家はハッパばっかだけど、花とか実のつくもんもやろうかな〜と少し考えている。
Posted by ブクログ
ぷっと吹き出したり、ほろっときたり、いろんな物語がつまったせいこうさんのベランダ園芸物語。「枯らしてもよいのだ」の意味が、対談の章でやっと納得できた。植物を育てたいけど、自信がなくて迷っている人にはぜひオススメ。
Posted by ブクログ
ボタニカルライフに引き続き、いとうせいこうさんの園芸ものを。
相変わらず面白いのだけど新聞連載のせいか文章が短めなのが残念。
気になる植物は画像検索しまくったので、すこしだけ植物に詳しくなれたかも。
Posted by ブクログ
ボタニカルライフに続いて、いとうせいこうのベランダでの園芸エッセイなのだが、ベランダーのあるあるが本当に詰まっている。
その上この人のベランダに時折訪れては話を聞いてるような細やかな植物の描写と気持ちの動きについての記述に思わず一緒に喜んだり悲しみを抱いたり。
植物を不器用ながらも育てている人や、植物を育てたいけどなかなか踏み出せない人に呼んで欲しい本だ。
Posted by ブクログ
植物、私も苦手だったけれど、多肉植物を友人に勧められてから俄然興味が出てきた昨今。
色々枯らしてきたけれど、せいこうさんのように捨てないで水をたまにあげていたら春になったら芽吹いたとか、感動もあり。
植物に元気をもらうことや発見が多い。
ガーデニングというと敷居が高いけれど、これくらいのスタンスでいると気が楽である。
最後の対談はとても哲学的。。。
Posted by ブクログ
植物,
を通してながめる,季節の移り変わりの本.
浅草のマンションのベランダを,1年のサイクルで訪れる四季.
その流れを自分の育てる植物と共に感じながら生きる,四十半ばの独身男.最高です.
特に中盤すぎあたりにある,『冬の終わりに共振する』の回が白眉.
久しぶりに音楽ではなく,本を読んでいて体がぞわっとした.
不満があるとすれば,タイトルと表紙とインタビュー(誰だか分かんない女性の方).
でも相変わらず良い.