あらすじ
竜が伝説のものではなかった時代。小国アベリエの第三王子ラシュリは、人質として隣の強国ガズマール帝国で暮らしていたが、母妃譲りの美貌が災いし、老皇帝ダクトーレの慰み者にされていた。母国のために男娼同然の扱いに耐える日々をおくっていたラシュリは、ある夜、剣闘士のジェイドと出会う。自分の衣にいきなり口づけたジェイドを、ラシュリは従者として召し抱えるが、彼は、過去の記憶を失っていた……!? 忠誠は真実の愛へと変わるのか? そしてジェイドの真の姿は……? 著者渾身のファンタジー、満を持して新レーベルに登場!
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Posted by ブクログ
人質として隣国の慰みものになっている第三皇子。記憶喪失の男を従者として側仕えしているあいだに惹かれ合うふたり。
革命前夜ともいうべき緊張感のなかで愛を確かめ合うのもドラマチックでした。
Posted by ブクログ
再読。
初読みのときの感想を引っ張り出してきたら(2011年3月7日)、
中村明日美子さんの華麗なイラストがとてもとても素晴らしい。
ただ肝心の物語に意外性がなく平板だったのが残念。
もう少し意外な展開&ひねりが欲しかった。
花丸文庫じゃなくBLACKがつく分だけ、どんな過激な物語なのかと期待してたのに……
ええ?これだけ?でがっかり。他の作品に期待します……。
とか感想書いてたんだけど、今回電子書籍版の番外編読むために再読したら
ファンタジー初心者と思えないほど、上手に世界観を作り活かしていて
読み応えあってよかった。
捕虜になって愛妾扱いされながらも誇り高き受は、
見た目は美人だけどすっごく男前で格好良かったし、
攻が受に惹かれる理由も(正体を知ってるからゆえに)強引なこじつけではなくて
すんなり納得できる。
タイトルからしてネタバレしてるので、
いつどこで正体に気づき&正体を現すのかが最大の山場で、
山場へ至るもろもろの展開も(あのシーン!きゃん)クライマックスシーンにも感動。
想い合っているのに引き裂かれてしまう恋人たちて、ベタだけど萌える!
どうなることかと思っていたら、なんて大胆な(笑)!!
らぶらぶベタベタのまま、末永くお幸せにー
気になることといえば、サラマーヤとその白い竜のこと。
何故この人はこんなに詳しいの?
スピンオフ書かれる予定があったのかな?
できることなら読みたかったです。
Posted by ブクログ
竜が伝説のものではなかった時代。
小国アベリエの第三王子・ラシュリは、人質として隣の強国ガズマール定刻で暮らしていた。
表向きは、「遊学」ということになっていたが、その実、母妃譲りの美貌が災いし、老皇帝ザクトーレの慰み者にされていた。
母国のために男娼同然の扱いに耐える日々をおくっていたラシュリは、彼の誕生日を祝う、という目的で開かれた宴の席で、ある剣闘士と出会う。
彼は、異国の獣をしとめると、「何か褒美を」というザクトーレの言葉に、ラシュリの衣にいきなり口づけた。
突然のことに、気分を害するザクトーレに対し、とっさに彼を守らなければ、と考えたラシュリは、彼を従者として召し抱えることになる。
ところが、彼は自分の記憶を失っていて、自分の名前さえもわからない、という。
ラシュリはそんな彼に、「ジェイド」という名前を付ける。
という話でした。
思い切り、ファンタジー。
実はジェイドの正体は人間じゃない別のもので、最後になかなかその姿から戻れなくて、戻るために、ラシュリはあることをするんですが、それが相当エロかったです。
それにしても、ジェイドの正体はさておき。
そのジェイドを、元に戻す方法をラシュリに教えたサラマーヤが一番怖い……。
あの人、得体がしれないんですがー……。
なんか、実は一番怖いのはあの人だったり……。
そんな感じで、なかなかに魅力的な登場人物もいる話で、ジェイドがまるっきりこれこそまさに犬で。
ラシュリのことが大好きで、休みも必要なくて、一度は振られてもそれでも「ラシュリのそばにいる」という誓う姿がもうかわいくて。
おまけに、記憶を失っているから、微妙にかたことっぽいのがものすごくかわいかったです。言ってること、まっすぐでピュアですしね。
ピュアな攻めがいい人にはおすすめですが、一部特殊シチュエーションも入ってくるので、無理な人は無理かもしれません。