あらすじ
「人付き合いが面倒くさい」「本当の自分を誰もわかってくれない」「ノリの軽いヤツなんて好きになれない」「何をしゃべればいいのかわからず、会話が続かない」……。そんな思いを抱く、人間関係の煩わしさから解放されたい人のための、読むココロの処方箋。この世の中で生きるということは、「人とのかかわり合い」の連続です。人とかかわることは、たいていは「苦痛」や「苦労」や「労力」とも隣り合わせになっています。人間の心理は非常によくできていて、理由づけさえできれば、楽なほう楽なほうに自分を向かわせます。新しい人間関係をつくり維持・強化するといった面倒なことを敬遠する生き方も、「自分らしい生き方」があるという都合のよい言い訳によって正当化されます。本書では、対人心理学の立場から、なぜ「人とかかわりたくない」という感情を抱くのかを分析しつつ、いまの自分を変えるとすると、まず何をしたらよいのかを解説します。
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Posted by ブクログ
きっかけ:対人恐怖、他人が怖い、他人に(自分と比べてしまって落ち込むので)興味を持てない…ということで、対人関係から逃げたくなることが多々あるため。
もちろん、人間は人と人とのかかわりの中で生きているので、それを完全に排除して生きるのは不可能だということは理解しているので、「それでもつらい」という葛藤が強いため悩んでいた。
知りたいこと
1)どうして人を嫌いになってしまうのか
(人を嫌いになってしまう仕組み)
2)人と関わることへの「不安」「苦痛」を緩和できるのか。
3)今の自分から変わっていくには何をしていけばいいのか
読後1)~3)は
1)「好き・嫌い」の感情には「利害」が関係している
職場で「うまくいっている人」を嫌いになる心理として、その人がうまくいっていることで、自分が取り残されると不安になる、という「害」を感じてしまうことにより、その人を嫌いになってしまう。
その他、面白い実験も多々とりあげられている。
2)P197反省するのをやめる
反省するのは悪いことではないが、自己評価の低い人は、反省をするたびに自分を攻め、連鎖反応を起こして際限なくマイナス方向に向かってしまうことがある。(中略)過剰に自分を責めるのは問題である。「事実」をしっかり見据え、どうしようもなかった部分は「怒ったことは仕方がない」と考えるようにすること
3)
p114「わかってくれない。それでもいいから自分のことを打ち明けろ」(中略)そうすれば、「理解される・されない」に関わらず、相手からの好感度は増す。「相手に反応してもらおう」という期待ばかり高いから、人間関係がおかしくなっていく。
P198「どうせ私なんか」を「きっと私だって」に言いかえる
(中略)「ああなりたい」と思ったときは、自分自身を成長させる好機なのである。それを「どうせ私なんか」という言葉でストップさせてはならない
評価について:
人と関わることや、親しくなることへの不安が緩和され、楽しく人間関係を築けるようになったら★5へ
著者の言葉は、対人関係で悩む人に対し、その気持ちやしんどさを受け止め、かつ、心理学的側面から励まし、背中を押してくれるものになっていると思った。
今後も、無理のない形で他人に関心を持ち、話を聞いたり声をかけたりして行動していきたい。壁にぶつかったら、読み返してみたいと思う。