あらすじ
中堅私立医大の入学試験で、女子受験生の点数が一律減点されている――疑惑を耳にした新聞記者の檜葉菊乃は極秘取材を試みるうち、医大理事である神林晴海を突破口とみなし接触する。一方、疑惑の揉み消しを命じられた晴海は菊乃を強く警戒する。社会にはびこる女性差別と闘い、強く生きるふたりが立場ゆえに対立する。正義とは。信じるものとは。二人の「対決」の果てに見える地平を描く、傑作長編。
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Posted by ブクログ
檜葉菊乃
日邦新聞社会部記者。四十三歳。シングルマザー。司法担当の中でも「P担」と呼ばれる検察官担当。のチームリーダーの「四番機」。統和医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げているという疑惑を追及していく。
瀬島
私立統和医科大学の教育課程でかつてドイツ語を教えていた初老のドイツ語講師。菊乃の取材に統和医科大学の不正入試の実態を話す。
相模
日邦新聞社会部 P担。キャップ。四十二歳。
甲斐田
日邦新聞社会部 P担の二番機。比較的温厚な人物。三十代半ば。
檜葉麻衣子
菊乃の娘。公立高校二年。十七歳。医学部専門の予備校「医究ゼミ」の現役クラスに通っている。北加世子に憧れ、統和医大に志望校を変更しようとする。
武居
東京地検次席検事。丸ノ内線内の座席で菊乃から統和医大から押収したブツの中に女子受験生入試差別の証拠書類がなかったか聞かれる。しつこく食い下がる菊乃に対して「オウンリスクで」と呟く。
日高
東京地検特捜部長。武居の上司。
西森
日邦新聞社会部 。P担の一番機。二十代後半。
和藤
日邦新聞社会部。P担の三番機。不健康にやせた男。頭頂部はかなり薄くなっている。四十二歳。
山口
豊島区にある検診センターに勤務する眼科の女性医師。三十六歳。既婚で子供が二人。配偶者も医師て、大学病院に勤めている。内密にという条件で入試差別は事実と話す。
志村
江東区の病院に勤務する外科医。三十七歳。女子一律減点があることは噂では学生の頃から耳にしていた。現場が欲しいのは体力のある男子だと話す。
吉澤
中野区で内科の個人クリニックを経営する女性医師。五十二歳。女子が受験でさべつされているのさ、同期で大学病院に勤務している人達が行っているのを何度か聞いた。女子一律減点について憤慨しており、菊乃に入試の不正を暴いてほしいと言う。
堀江
日邦新聞社会部司法担当デスク。
東海林
日邦新聞社会部長。菊乃の静岡支局時代の上司。菊乃を社会部に抜擢してくれた恩人。社会部は全面的にバックアップし「統和医大差別入試疑惑特別取材班」を編成する。
榊原
日邦新聞編集局次長。
神林晴海
統和医科大理事。四十五歳。女性。小山内の推薦により事務局から抜擢された。最年少の理事。
三浦絵美香
統和医科大学事務局情報課職員。三十歳。五年前まで晴海と同じ事務局の同僚で、晴海が理事に抜擢されてからも変わらず慕っている。
本間
統和医科大学理事長。理事会で第一に言及したのは、女子受験生差別入試の是非ではなく「本学の名誉を守る」ことだった。
久米井
統和医科大学事務局長。
川宮
統和医科大理事。国際医療センター長。
蜂須賀
統和医科大学。医学部長。副理事長。理事の中でも本間と並ぶ実力者。小山内の後任として医学部長となった。
北加世子
統和医科大学教授で理事。循環器内科。五十六歳。代々医師の家系で、多方面にコネがあり、プライドは極めて高い。医学界で生き抜く処世術に長けている。多数の著書を出版。菊乃の娘・麻衣子が彼女の著書『医学界で自立する女性』を愛読している。
玉置
統和医科大学事務局広報課職員。四十手前。
小山内源壱
統和医科大学前医学部長。病理学界の重鎮。誰に対しても公平に厳しく、公平に優しかった。晴海の仕事ぶりを高く評価し、後に理事に推薦している。
坂元
統和医科大学設備課。
佐藤
統和医科大学庶務課。
麻衣子の父
菊乃の元夫。自称デザイナーで自称イラストレーターだった。典型的なDV男。暴力が生後間もない娘にまで及びそうになったとき、菊乃は別れる決意を固めた。
アキラ
和藤の大学時代の親友の息子。医学部志望で三浪目。
甲斐田玲奈
甲斐田の娘。年長。
須永真紀子
お茶の水にある医究ゼミ本部総合企画部職員。
山之井
医究ゼミの保護者面談担当。
野木
山之井の上司。
栗本
日邦新聞社会部省庁担当キャップ。
佐伯
統和医科大理事。厚生省の天下り。
薪田光恵
佐伯と旧知の仲である参議院議員。北明大学医学部出身。
戸嶋
麻衣子の高校の担任教師。定年を間近に控えたベテランで、専横的なふるまいが目立ち、評判はよくない。校長やPTA会長に取り入るのがうまいため、同僚の教師も批判できない。
神林健次郎
晴海の父。
神林咲子
晴海の母。
広岡
統和医科大の系列下にある福島国際医科大学の副理事長。
烏山
福島国際医科大学の理事長。
沢原有希恵
統和医科大学事務局学生管理室職員。ハラスメント相談窓口で学生の対応をしている。落合優亜からの相談を受けた。
落合優亜
統和医科大学歯学部三年の女子学生。熊崎准教授のゼミに所属している。二人で研究旅行に誘われ、断ったところ執拗なセクハラ、アカハラなどの嫌がらせを受け始めた。
熊崎
統和医科大学歯学部准教授。蜂須賀派と並ぶ学内の一大派閥の遠山派に属している。女子学生に対して陰湿なセクハラを繰り返す。
大船
学生管理室長。
竹脇亥三郎
小山内の旧友。教授。小山内が入院した当時の長崎国際医科歯科大学の医学部長。全身性アミロイドーシスに関する国内の第一人者。
芝田光義
今日自由。竹脇の後任。
松兼
統和医大の非常勤理事。文科省からの天下り。
馬場
日邦新聞の元幹部。松兼の従弟。