あらすじ
褒められもせず、苦にもされず――。
そういう人で55年生きてきたサチコ。
「食堂キング」でアルバイトを始めて、
その人生にささやかだけど鮮やかな変化が訪れた。
両親が残してくれた1DKのマンションで一人暮らし。内向きで、控えめで、読書さえしてれば幸せ。「褒められもせず、苦にもされず」が生きるモットー。そんなサチコが55歳で長年勤めた職場を早期退職し、自宅から徒歩3分の「食堂キング」でアルバイトを始めた。初めての接客が不安なサチコだったが、気のいい店主夫婦やユニークなお客さんたちに囲まれ、遅ればせながら人生の色々を学んでいく。けれど、店主の腰痛が長引いて、キング閉店の危機が……!?
ときにじんわり、ときにほろ苦く、どこか滑稽で――。ささやかな人生の豊かさを味わえる長編小説。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
れんげ荘シリーズのキョウコさんとどうしてもイメージがカブる!
キョウコさんより少しおとなしくて地味で…とても幼い感じがするサチコさん。
末っ子として両親に可愛がられて育ったお嬢様育ちの人柄が文章から見えてくる。
55歳と分かって読んでるのに時々出てくる「55歳」という文字を見ると「あっ、そっかサチコさんは55歳だった」とその度気付かされる感じがしていた。
ジェットコースターのような大きな出来事が起こるわけでもなく普通にある毎日を淡々と生きるサチコさん。
このいつもの群さんの感じが落ち着くし安心する。
何かあるわけじゃないのに引き込まれる。
やっぱ群さん好きだなぁといつも思う。
褒められもせず苦にもされず…欲のない感じがサチコさんにしっくりくる。
いいですね!褒められもせず苦にもされず!
自分のモットーにしようかな!
Posted by ブクログ
55歳サチコがひとりで生きていく。
近くの食堂で働いてみて初めて自分が甘やかされて生きてきた事を実感する。
労働に身体が悲鳴をあげたり、食堂自体の営業が不安定だったりするが、自分が出来る事を精一杯やろうとするサチコが良いですね。
群ようこさんの女ひとり生きていくの物語は心地よく応援したくなる。
続編あるかな?
Posted by ブクログ
大きな感動があるわけではないんだけれども、穏やかなものが読みたいなぁと思ったときにちょうどいいかも。
殺人も起きないし血反吐も飛ばないしシリアルキラーもお化けも出てこない、なんて平和なお話なんだろう(笑)
もう少し主人公に共感できるかなと思っていたけれども、予想をはるかに上回るのんびり具合に、いやもうちょっとしっかりしろよ…とは思った。
間違いなくチコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねぇよ!」ってぶっ飛ばされるぞ。
群さんの作品に、同じ無職女性の話で「れんげ荘」シリーズもありますけれども、あっちの彼女はさすがに元バリキャリなので、ここまでぼけ(以下自粛)てはいませんし、あっちの方がまだ事件起きてる。
ただ、住居に生活資金はがっちり確保、相続手続きに親の介護実家の後片付け等、クソにバカがつくくらい面倒なことは一切人任せ、本だけ読んで生活していられる環境は、どんな物語の主人公よりも桁違いに幸運の持ち主なんじゃないかと思わずにいられない。
出来れば代わってほしい、いや代わりたい(羨)
本当に何か大きな出来事が起きるわけでもない、地味で淡々とした中年女性の日常なのに、それを物語にしてしまう、そして最後まで読ませてしまう、そこはさすがベテラン作家さんだなーと思いました。
Posted by ブクログ
スズキサチコ、55歳。
長年勤めた会社を早期退職し、両親が遺したマンションで一人暮らし。
宮沢賢治の『雨ニモマケズ』の一節「褒められもせず苦にもされず」をモットーに地道に生きて来た。
そんな彼女は退職後に自宅から徒歩3分の食堂「キング」でアルバイトを始める。
私欲の強い兄夫婦や言うことがコロコロ変わるスズコなど、ひと癖ある人物も登場するが大半はどこにでもいそうな善良な人達だ。
物語に大きな事件は起こらない。
ただ、気のいい店主夫婦や常連客の姿が自然と脳裏に浮かんでくる。
日常のささやかな幸せにそっと感謝したくなる一冊。
私は既婚 子持ちだが、
サチコと同年代で
趣味が読書なので
共感できるかなーと思って読んだ
読みやすくてサクサク読めたが
終わり方が唐突すぎて
「えっ!これで終わり?」と
肩透かしをくった気分が残った
もっとサチコの新たな人生の
展開とかを期待したが
真面目な人の普通のバイト生活を
淡々と綴っただけで
面白さもワクワク感もなかった
それを期待することが
間違いなのかも