【感想・ネタバレ】宮本常一 民俗学を超えてのレビュー

あらすじ

生涯をかけて各地を旅し,人々の声に耳を傾けつづけた宮本常一.『忘れられた日本人』をはじめとする仕事は,従来の日本像を見直す民俗学の成果であるとともに,民俗学を超えて,多大な影響を与えてきた.網野善彦,司馬遼󠄁太郎ら,宮本の言葉と行動を受けとめ独創的な仕事を成した人々を通して,今に生きる宮本民俗学を考える.

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Posted by ブクログ

自分の卒論は今和次郎で、宮本常一も柳田一門である事は知られたことである。しかし、師匠の衣鉢を継ぐことなくアカデミズムから一歩引いた姿勢に興味があり、著作なども読んできた。
格別な学歴もなくメインストリームを歩む事のなかった両名とも思想がないと言われアカデミズムからは評価される事は少なかった。
自分は当時、思想を突き詰めるより、時代の空気感を記録することの大切さ、事実ありのままに重きをおきたいと考えていた。
さて、本書は、後世の人にどの様な影響を与えたかを記した著作である。鶴見俊輔、安丸良夫、網野善彦、鹿野政直、司馬遼太郎、本多勝一、宮崎駿、思想の科学etc
ジャーナリスティックに言うと格別な影響を与えたとしたいところだが、影響の濃淡は事実に沿う形で、本の書き込みなどから客観的に書こうという意思が見えて好感を持った。
忘れられた日本人はジャーナリスティックで論文とは言えない。しかしそれで良いと思う。刺さる人には刺さり、思考方法などが自身の中に残ればどんな思想より有益であるはずである。
それが名もなき民衆にスポットをあてた宮本の訴えたいことと理解しているがどうだろうか。

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2026年03月21日

Posted by ブクログ

宮本常一だけの説明ではなく、関わりが少しでも会った有名人との関連を説明したものであった。それは、鶴見俊輔、安丸良夫、網野良彦、谷川雁・島尾敏雄、石牟礼道子、本多勝一、司馬遼太郎、鶴見良行まで様々な人である。
 教員養成系大学の学生にこの本を薦める前に、宮本の忘れられた日本人をまず読むことを薦める。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

日本の民俗学といえば、まずは柳田國男が思い浮かぶ。宮本常一については、今でこそ再評価がはじまっているとのことであるが、1960年代から1990年代はほとんど見向きもされなかったという。

その理由は本書の序盤に書かれているが、民俗学の本流からは忘れられながらも、宮本常一の影響を受けたのは民俗学以外の分野に複数いたという点が興味深い。

中には、宮崎駿や司馬遼太郎といった多くの日本人に知られる著名人も含まれている。
また、草野マサムネや後藤正文といった日本ロックシーンにおける重要人物からも関心を持たれており、そうなると、私たちは間接的に、宮本常一の成し遂げた仕事の一旦から微かに影響を受けていると言ったら言い過ぎだろうか。

宮本常一については以前、佐野眞一の『旅する巨人』を読んだ事もあり、宮本常一について読んだのは2冊だけたが、そこから見える宮本の印象はは、人に対する優しい眼差しである。

民俗学的な業績について私は分からないが、一つ言えることは、宮本が訪れていなかったら現在は忘れ去られていた話や道具、文化がいくつもあったということである。

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2026年02月08日

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