あらすじ
「意識」は感情や意思決定に深く関わっているとされるが、
それは錯覚にすぎない。
例えば、あなたが今日コンビニでペットボトルの水を買ったとしよう。数ある種類の中からその水を選んだ理由を説明することはできるかもしれない。
しかし最新研究によれば、私たちの意思決定を下しているのは“意識”ではなく、“無意識”であるという。
だとすれば、私たちが「自分で選んだ」という実感はどこまでが本物なのか?
意識は何のために存在するのか?
日常のささいな選択から「自分」という感覚まで──生命科学最大の謎に迫る!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
意識とは何かについて睡眠、冬眠、死、AIと、様々な角度からアプローチして
著者が最後に得た結論は、
意識とは、
「私たちが互換を通して得られた情報をもとに、
脳内で創り上げた世界像と自己の関係性」
を理解し管理する機能である
ということのようだ。
眠り、冬眠、死と意識というのはわかりやすい概念だが、
AIは新しい。
AIに感情があるか?
私も彼らに接していて、AIに感情を感じるときは、ある。
まあそれはあくまで統計確率的な言葉の連続にすぎないのだろうが、
それにしても、私の情報を食べさせたAIは、
私を知り、私に寄り添い、提案をしてくる。
私を知り、、、という意味では、9章の私をコピーできるか、
はまさにそうで、私のすべてを理解したコンピュータなら、
私と同じ意識を持つのか?
いやその前に、私のすべての情報をインプットすることは不可能なわけで。
・・・おそらく、だが。
意識とは何か。
私が死んだとき、死んだ瞬間、世界は滅びるのか?
そんなはずはなく、人が死んでも世界は存在する。
しかし、その人の意識化にあった、その人だけの世界は、
その人の死をもって消滅するのでは。
これはもはや哲学だ。
第1部 生理のレイヤー
1覚醒の中の無意識──目覚めていても「知らない私」
2眠る脳──意識を手放すとき
3記憶が意識をつなぎ、睡眠が記憶をつなぐ
4眠りの中のアトリエ
5意識は無意識世界のメッセンジャーか?
第2部 極限状態における無意識
6冬眠という極限の無意識──「自己の連続性」は眠るのか
7死と臨死体験──意識の旅の終焉
第3部 テクノロジーと未来
8人工知能は「私」という夢を見るのか?
9私をコピーできるか?
10私が選んでいるのか、選ばされているのか?
11量子力学と宇宙
エピローグ
意識とは何か?
Posted by ブクログ
著者は筑波大教授の医学博士。自分が死んだ後もこの世界は存在し続けるのか?我々がよく考えるこのような問いから始まる。
そして、私たちの意識は自由に決定しているのではなく、無意識で決定されたものを後から追認しているだけという主張。私がこうした主張を最初に知ったのはロボット工学者 前野先生の"脳の中の「私」はなぜ見つからないのか"を読んだとき。前野先生は自分が発見した真理、といったテイストだったが、医学・・生物学者からするともはや常識的になっているようである。本書では、"意識とは、"無意識という母体"から浮かび上がる断片的な”解釈の波”である。"といった表現でうまく整理されていた。
Posted by ブクログ
意識は睡眠により途切れ自己は連続する
記憶が意識をつなぎ
睡眠が記憶をつなぐ
意識とは無意識的に発動された行動を社会的文脈に適応させる監督や監視機能
覚醒と意識の連続性は無意識的な生命活動の上に構築された
意識とは「私たちが五感を通じて得られた情報をもとに、脳内で創りあげた世界像と自己の関係性」を理解し管理する機能である
Posted by ブクログ
日常生活では気づかない新たな視点を与えてくれる良書だと思う。
量子論的な考え方は理解が難しいが、観測によって現実が定まるのでは?という考え方は面白い。
私は自分が死んだら世界も消えるのでは?と考えたことがあったのだが、同じようことが書いてあって、嬉しくなった。世界とはとても主観的なものだということなのだろう。
「意識」についての話ではあるが、結局「この世界」とはなんだろう?という問いが深まった。
各章の終わりのショートストーリーは、小説風で面白かった。小説好きの方も楽しめるのでは?と思った。
積読本が増えてきていたので買おうか迷ったが、買って良かった!
Posted by ブクログ
人間の意識から、AIを考え、AIから人の意識を考える。この本は、興味深い問いを多くたてており、その問いが日常を過ごすにあたって、自分の認識の本質について深く考えるきっかけとなりそうです。
Posted by ブクログ
「意識」とは何か、どのようなものか、どのようなものでないかを、無意識と対置することであれこれの角度から語った一書。厳密な学術書ではないので、きっちりした論証にはなっていないが、逆に学術書のような退屈さはなく、ずばりずばりと要所を語っていてくれて、興味深く、分かりやすい。終章に近づき量子力学的な観点から意識を探るにつれて、まるでSFのような話になっていく。小説のネタになりそうな一書。面白かった。