あらすじ
人気作家の日常。締切を前に白紙の恐怖に怯え、店員とのやりとりに傷つき、ハダカデバネズミに心奪われる。たとえ何があっても、愛犬と散歩すれば前に進める・・・心温まるエッセー集。
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Posted by ブクログ
2008.6~2012.3『毎日新聞』掲載のエッセイ。
文中より
「こんなことをやって、何になるんだろう」と、ふと無力感に襲われるようなことでも、実は本人が想像する以上の実りをもたらしている。
この言葉に励まされた。そうであってほしい。
そして著者のエッセイに何度も顔を覗かせていた無邪気なラブ。ラブが出てくるたびに、そっと顎から頭を撫でている気持ちになっていた。ときに抱きつき、ラブに何かを許される気持ちになっていた。
ラブのご冥福をお祈りします。
2016.11再読
Posted by ブクログ
あぁ、書かなくちゃ。精進しなきゃ。
といつも思っているんだなぁ。
そしてあの素晴らしい小説が産まれているんだなぁ。
表紙にも登場するわんこさんは後書きの頃のは虹の橋を渡っているらしいけれど、そこに残るぬくもりが感じられるエッセイ。
Posted by ブクログ
小川洋子さんのエッセー集は初めて。
本のことや、当時飼っていたラブラドールのラブのこと、岡ノ谷先生の研究のことや、ご自身の作品のことなどがふれられていて、楽しく読めた。
特に、執筆するときに小説の世界に浸るというか、その世界の様子を見て聴いて感じたことを<描いて>いるだけなので、私自身のものではないと言うところが小川洋子さんの作品の世界観(自分が勝手に思ってるだけ)だなと。ツバキ文具店だったり、リトルアリョーヒンだったり、標本士だったり、ミーナだったり、どの小説の主人公も彼・彼女らだけのオリジナルの世界を持っているからこうも惹かれるのかなとか思った。
Posted by ブクログ
普通の日常がきれいな日本語で書かれている。
特段凄いことはなにもないのだが、何故か読み進めてしまう辺り小川さんはやはり凄い方なのだと思いました。
大御所とは思えないへりくだった文章も、個人的には好印象でした。