あらすじ
チームを53年ぶりに日本一に導き、2004年の就任以来8年リーグ優勝4回、2011年は史上初の2年連続リーグ優勝を果たす等脅威の数字を残した、中日ドラゴンズ監督・落合博満。常にトップを走り・育て続けた名将が初めて明かす、自立型人間の育て方、常勝チームの作り方、勝つということ、プロの仕事ついてetc.
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Posted by ブクログ
・リーダーには情熱と闘志と変革したいという強い気持ちが必要
・一度きりの人生で後悔ないように采配し、選択した道は踏ん切りをつける
・環境は言い訳にはせず、やると決めたら逃げずにやり切るのがプロフェッショナル
【1章】
・向上心より野心を抱くことで、やるべきことが見えてくる
・一生懸命やったのに、は逃げ道で自身を見る目が曇り始めたサイン。冷静に自分の立ち位置を見るべき
・不安もなく生きていたり、絶対的な自信を持っている人はいない
→不安だから練習する
・不可能と思える目標を設定することでノルマを通過点だと感じれるし、今までのやり方や視点を変えることができる
→
【2章】
・「仕事をした」と言えるのはチームが勝った時だけ、負けない努力が勝ちにつながる
・監督の采配とは、邪念を振り払い、今この一瞬に最善を尽くす
・勝負に絶対はない、しかし最善の策を講じていれば仮に負けても次に勝つ道筋が見える
・今1番大事なことは何か、と言う点は見誤ることなく最善の手を打つべし
・勝利は人によってそれぞれで、勝利をひたすら目指すプロセスが人生そのもの
【3章】
・どれだけ小さなものでも「手抜き」を放置するとチームには致命的な穴があく(ミスは仕方なく、それをどう振り返り改善するかが大事)
・指導者は欠点を長所に変える目を持つ
・方法論を示しやればできると思うことができれば、組織の歯車は目指すべき方向に進む
・言いたいことをただいうのではなく、相手の状況などを踏まえて相手の気持ちに寄り添って伝えることが大事
・結婚するなど背負うものが増えればパフォーマンスが上がるかもしれない
【4章】
・自分にない色(能力)を使う勇気が絵の完成度を高める、自分にできないことは周りを頼る
・選手やチームのためなら監督は嫌われ役になる、要は何かのためという目的が大事
・チームリーダーが必要なのではない、個人それぞれが自立心、競争心、闘志を持つことが大事
・自分の腹の中を読まれてはいけないこともある、それはずっと心にしまっておくべき
・できる人、できない人、両方の気持ちをわかる人はマネジメントで活かせる、それぞれにあった指導を心掛ける
【5章】
・歴史を学ぶことで、同じような失敗を繰り返さないことにつながる、同じ世界や組織の歴史は学ぶべき
・どんな環境だろうとやると決めたら目の前のことをやる(ただ自分に必要な環境を求める権利はあると思う)
・あえて極論のレアケースを考えることで、議論が活発になり万全の準備ができる
【6章】
・個人の成長速度には個人差があるので、守るべき順番を踏み、必要な時間はかける必要がある
・選手のサインにいち早く気づき、受け止め、次の手を打つことは大事な1つ
・考えを押し付けてはいけない、あくまで基本をコミュニケートするに留めてあとは本人に合う方法を探らせる(じゃないとダメにさせかねない)
・リーダーとして大事なのは方針を明確に示して、ぶらさず、周りのメンバーがちゃんとついて来れるようにすること
・リーダーに1番大事なのは、身を置く世界に愛情と情熱、変革しようという意欲を持つこと
・仕事で目立つ成果を出すことと、人生を幸せに生きていくことは別ものだし、他の人と比較するものでもない
【おわりに】
・どちらの道を選択するかで人生は大きく変わるが、選択しなかった未来は見れないので、選択した道をこれでよかったと踏ん切りつけて進むことが大事
Posted by ブクログ
※追記:
「お前、出世するぞ」と言ってくださいましたが、
残念ながらその予想は外れておりますよ。
落合監督にお会いする機会がありました。
とてもあたたかい方で、感動しました(^-^)
事前に、お会いする際に失礼でないよう「采配」を読みました。
やはり、落合監督ほどの成功者の言葉は重みが違います。
以下、ネタバレですが私が感動した部分を挙げたいと思います。
ビジネスマンの能力向上には、監督する側される側両方において意識しておかねばならないポイントがありそうです。
心のチクッと痛む指摘も多々ありました。
スポーツの世界もビジネスの世界もそのポイントはなんら変わらないんですね。
●「状況を直視せず、「俺は一生懸命やったのに」と憤慨しても道は開けない。」
●「首脳陣と選手の間に認識の違いが生まれることがある。つまり、こちらはまだ試合で使えるレベルでないとみているのに、選手本人は試合でもできると思い込むケースだ。」
●「不安を拭い去れず、「俺には自信がない」とひるんでいては進歩がない。誰もが不安を抱えているからこそ、試行錯誤しながら努力を続けられるのである。そう考え、自分にはどんな練習(努力)をすればいいのか考え抜くことが大切なのだ。」
●「自分なりに「これは誰にも負けない」という技術を身につければ、それがセールスポイントになり、セールスポイントを周囲からも認められることで自身が芽生えてくる。そうなると、自分が自信を持っている分野に関しては意欲的に探究していくものだし、何か壁にぶち当っても逃げずに乗り越えようとする。そうやってセールスポイント、あるいは得意分野を2つ、3つと増やしていけば、ちょっとしたことで悩んだりしないはずだ。仕事自体が嫌になるような状況にも陥ることはないし、心の健康も保っていられる。」
●「呑み込みの早い人は忘れるのも早いことが多い。」
●「自分が苦しい立場にあることを社会や他人の責任と考えているようでは、せっかく道は勝利につながっているのに、行き先を見誤ってしまうことになりかねない。」
●「「これだけ自由にプレーさせているのに、大学時代の力がほとんど出ていない。もう伸びない選手なのだろうか」それで選手を見切ってしまうようでは、指導者も無責任と言わざるを得ない。」
●「現状の戦力をどう生かすのかが大前提だ。」
●「今の立場に甘んじたいと思うのなら、限られた出場機会の中でも心技を磨き、井端や荒木の後釜を虎視眈々と狙うしかない。」
●「見なくてもわかると言う人は、自分が経験した野球で時間が止まっている。・・・「言われなくてもわかっている」で片づける部下は大成しない。・・・自分の仕事だからこそ、まだまだ知らないことがあるはずだという謙虚な姿勢を持ち、仲間、ライバル、同業他社が何かに取り組もうとしている際には、深い関心を寄せながら観察してみるべきだ。」
●「「できる人の思い」「できない人の気持ち」、両方を理解できるリーダーになってもらいたい。」
●「本当の「A級戦犯」は「違和感」という言葉に逃げて一軍の舞台に立たなかった選手なのである。」
●「100回バットを振ったヤツに勝ちたければ、101回バットを振る以外に道はない。」
●「大切なのは、誰が最初に行ったかではなく、だれがその方法で成功を収めたかだ。」
●「その世界を発展させていくという意味で、「初」の価値を再認識すべきなのだ。」
●「自分がどれだけ苦労して一軍に定着したのか、あるいはレギュラーと呼ばれる地位を築いたのか。そのことを考えれば、レギュラーとしてグラウンドに立っている選手は、そう簡単に「痛い」などと言えないはずだ。」
●「人間関係の上での環境に関しては「自分に合うか合わないか」などという物差しで考えず、「目の前にある仕事にしっかり取り組もう」と割り切るべきだ」
●「後進や部下の育成は守るべき順番を守り、必要な時間はかけなければならない。」
●「何もしていないうちから「彼にはできない」と見るのだけはやめたほうがいい。」
●「自分が得た技術を後進に伝えて行こうと考えるのではなく、後進の持つ技術を一定のレベルまで引き上げてやろうと考えるべき」
●「自分たちの権利を主張するのは大切なことだ。しかし、それで経営側、球団の財政がどうなってもいいのかという部分までに思いが至らないと、選手の仕事場である球団が消滅してしまうという危機も招きかねない。」