あらすじ
この[世界]には、上・中・下、がある。富めるものの住む[街]。貧しいものの住む[畑]。その下に、深く、暗い[森]――。[畑]でうまい飯を出す高岡飯店。看板娘のキヨコは、母をささえながら店を切り盛りするはたらき者。ある日、店の常連の“裏の仕事の手配師”中田の頼みにより、[森]からやってきたという殺し屋「よるくも」の毎日のメシの面倒をみてやることになった。「よるくも」は[森]に使い捨ての子供として生まれ、感情を持たず、痛覚を持たず、読み書きの知識を持たないままに育ち、中田の指示により殺しの仕事を日々こなす青年。キヨコとよるくもが出会うことにより、[世界]は少しずつ壊れはじめる――圧倒的に鋭利な新才能が描く、愛と暴力の悲劇、開幕!!
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Posted by ブクログ
えげつない世界に生きるえげつない人々の話。
彼らを下衆と言う事は簡単だが、「街」の価値観で「森」のシステムは語れない。森の人間は森で、森の食物連鎖の中で生きていくしかないのだ。
美しい生は森にはない。
Posted by ブクログ
店頭で気になって気になって買ったら大当たりと言う幸運。
こう、小説やらでもよくあることだけれども、読み終わってから帯やカバーのあらすじを見て
「いやいやそうなんだけどそれだけじゃない話でしょう、だからってどう説明すればいいいかはわからんですが!」
ってなる漫画だった。
つくりこみすぎず簡単でもない、わかりやすいと同時にシビアで生き生きしててえげつなく、家族愛や善意や希望がしっかりあるから黒すぎる世界。
一見まともでどっかしら危うかったり、ひたすら異様で奇妙で人間くさかったり、登場人物がいちいち好みだった。
番先生と中田とかんさかんと、王様と、王子、このへんの存在感が大好きだ。
続きがとても楽しみ。