あらすじ
「無理せず、急がず、はみださず」に己の直感を信じ、プロ野球において監督、コーチとして、多くの才能を引き出した権藤博。現役時代は「権藤、権藤、雨、権藤……」と謳われるほど連投を重ね、二年連続で最多勝投手に輝いた。だがその結果、体を壊した権藤の選手生命は長いものではなかった。後年、権藤は自身の苦難の経験を生かし名コーチとして復活。1998年に監督就任した横浜を日本一に導くことで、その名を知られることになる。野球界のご意見番として活躍する権藤氏が、ジャンルを超えて通用する人材を開花させる「教えない教え」をここに記す。【目次】はじめに/第一章 人の心の掴み方/第二章 “勝つ力”を育むコツ/第三章 伸びしろをぐんと長くする方法/第四章 壁を破る力/第五章 やってはいけないコーチング/おわりに
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
中日ファンということもあって、この本の存在を知ってすぐに読みました。
権藤さん、いろいろと考えてますね。野球に興味のない方でも教える立場の方には参考になる1冊だと思います。
(野球に興味がある方はなお深く味わって読めると思います。)
自分が感銘を受けたのは以下の3点。
・「教えすぎるな」
真にその人物の成長を望むのであればコーチや教える立場の人間はDon't over teach.を忘れてはならない。どんあ相手であれ、真の成長を望むのであれば丁寧に助言し、我慢強く見守っていく姿勢を保つことが大事なのだ。
・「練習に『宮本武蔵』の修行法を取り入れた」
麻の芽の上を毎日跳んでいるうちに気付いたら麻の生長とともに人の肩の高さも跳べるようになった。三日坊主にならず地道な努力を毎日続けることが大願を成就させる上で最も大切なことなのだ。
・「”やらされている”うちはものにならない」
工夫、想像力といったものは自主性があって初めて培われていくものだ。やらされているのではなく、やるという感覚がなければ何事も身に付かないのである。
Posted by ブクログ
・退くべき時を見極める→欲が出てきそうになったらぐっと我慢する
・マニュアルの答えは一時的。緊張する場面での経験の中にこそ答えがある。
・情報は捨てようとしろ。ひっかかったものだけが残る。
・中流のプライドと反骨心を持て。
・競争なきところに繁栄なし。ライバルを作り、おだてて競わせる。
・できない子はなぜできないかを一緒に考え、分かるまで何度も教えてやる。とことん付き合う。
・トップの余裕はやせ我慢からでも生み出せる。
・流れのいい時こそ、不測の事態に備え、準備を念入りに。
・人生のチャンスは、実働の8時間以外の16時間のうちにひそんでいる。
・自主性を身につけさせ、「やる気」を起こさせるためには、成果を実感させてあげることが一番の近道。
・やる気を削がないことだけでも、やる気を維持させることができる。
・辛抱強くない人間は、指導者に向いていない。
・まずは見える目標を与える。そのうえで徐々に進歩していく。
・人目につかないところで怒り、そのあとには必ずチャンスを与える。