【感想・ネタバレ】妻と最期の十日間のレビュー

あらすじ

世界各国の紛争地域を取材してきた著者が、最愛の妻をくも膜下出血で亡くすまでの看取りの十日間を記録したノンフィクション。世界中で多くの生と死を見続けてきた著者だったが、迫りくる妻の「死」には、ただひたすら戸惑い、動揺し、取り乱すばかりだった。回復の兆しはなく、意識も戻らぬまま、脳死に陥る妻。著者は、妻の「その瞬間」までを詳細に記録することで、過酷な現実と向き合うことを選ぶ。【目次】プロローグ/第一章 突然の知らせ/第二章 延命/第三章 家族旅行/第四章 日記/第五章 病床の聖餐式/第六章 目の前の事実/第七章 不安/第八章 鳴り始めたアラーム/第九章 二人だけの時間/第十章 桜舞う夜に/エピローグ

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Posted by ブクログ

ネタバレ

世界の戦闘地域で取材するフォトジャーナリスト。夫への共感と理解を持つ戦友のような妻。そのかけがえのない妻を突然クモ膜下出血が襲う。小学生の娘や親族と共に意識不明の妻に寄り添う。多くの殺戮現場を見てきた冷静なはずの男が、本当に愛するものの「死」に直面し、たじろぎ悲嘆にくれ、思考停止する。人間個人ははかないものと知っているのに、喪失することの前で何もできない。「死」とは生きているものの身近にある厳然たる向こうの世界だ。しかし愛は亡くならない。

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2012年08月18日

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