あらすじ
大きな転換期を目前にしている日本社会。年間100万人単位に人口が減る一方で、すでに395万の外国人が住む。社会的な生活基盤が人手不足で行き詰まる一方で、外国人に対する抵抗感が強い。老い行く国の15年後を見据えた人口問題に正面から向き合い、提言する。
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Posted by ブクログ
本書は、日本の急速な人口減少、とりわけ生産年齢人口の減少を背景に、外国人労働者の受け入れが将来的に不可避であるという前提に立ち、その規模や影響を多角的に論じている。移民の定義を在留外国人として広く捉え、2040年代には1000万人規模に達する可能性を提示するとともに、労働力不足の補完、地域経済の維持、社会保障の支え手としての役割など、受け入れの必要性とメリットを強調する。また、技能実習から特定技能への制度転換や日本語教育の整備など、すでに進行している制度的変化を踏まえ、日本は実質的に移民受け入れ社会へ移行しつつあると指摘する。さらに、地方自治体による受け入れの動きや、社会統合の重要性にも触れつつ、最終的には移民と共存する未来像を提示する構成となっている。
一方で、本書は全体として移民受け入れを前提とした立場からの議論が中心であり、現実の政治的・社会的制約への踏み込みはやや限定的であると感じた。方向性としては合理的であり、人口減少社会において一定の説得力を持つものの、実際の政策実行には世論の反発や誤情報の拡散、制度運用上の摩擦といった課題が伴うことは避けられない。そのため、理想像を掲げるだけでなく、受け入れの条件設定や段階的な選抜、地域ごとの実情に応じた対応、さらには言葉の選び方を含めた政治的配慮など、慎重かつ現実的なアプローチが不可欠であると考える。移民政策は理念だけで進められるものではなく、社会の安定とのバランスを取りながら、丁寧かつ戦略的に進めていく必要があるテーマであると感じた。
Posted by ブクログ
タイトルに衝撃を受けたが、今のペースから考えると、突拍子もない数字ではないことがわかった。技能実習生だけでなく、外国ルーツの子供たちのことにも触れられていて、いろいろ考えさせられた。