【感想・ネタバレ】トヨタ生産方式のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月08日

知識創造企業と併読すると面白い。
知識〜は理論、トヨタ〜は実地。
トップダウンが案外必要。
かんばん=自律神経
計画だってある。計画があるから平準化できる。
つくりすぎのムダを戒める。
Jitと自働化は、スポーツでのチームワークと個人力、わかりやすい。
半分くらいの時点ではほぼjitについてのみ。自...続きを読む働化は後半で出てくるのだろうか?
Jitは情報システムありきでない。トヨタ生産方式はフレキシビリティーが最大の強みなので、情報システム化すると良さが失われる恐れあり。
省人化ではなく少人化。
在庫をもって安心するより予防を注力。
設備導入より作業改善が先。改善を考え抜く。
豊田佐吉、豊田喜一郎だけでなく、ヘンリーフォードやアルフレッドPスローンjrへの言及が印象的。
とくに前者はとにかく考え抜く人。何故綿でなければならないか疑問に思い、亜麻を使うというのが面白い。
巻末にトヨタ生産方式の用語まとめ、年表があり読み返しにも適。

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Posted by ブクログ 2020年04月27日

トヨタ生産方式の3冊目。これが原書?なのか?

感想。とってもわかり易い。わかり易い入門書を読んだ後だからなおさら腹に落ちる。なぜニンベンある自働化が大事なのか、とか解説が非常にわかり易い。これを最後に読んで良かった。

備忘録。
・トヨタ生産方式が注目されたのはオイルショックがきっかけ。低成長経済...続きを読むのなかで、たくさん作れば作っただけ売れて、1台当たりの原価が下がるという経済から、作り過ぎの無駄が大ダメージになる環境に代わったので。

・トヨタ生産方式の基本思想は「徹底したムダの排除」。そのための2本の柱は「ジャストインタイム」と「自働化」。

・ジャストインタイム=後工程が前工程に必要なものを取りくる。その為、生産計画を指示する対象は、最終工程のみ。これを機能させるために「かんばん」が機能。

・各工程に個別の生産計画を指示すると、生産計画の変更やミス、不良の発生等により、無駄がどんどん広がる。

・ニンベンのある自働機械とは、自動停止装置付き機械を指す。これがないと、機械に異常が発生した時に備えて人がそばで見ていないといけない。これだと省人化にならない。

・多数台持ち、多工程持ちが作り過ぎ等の無駄を削除し、ジャストインタイムを成し遂げるのに有効。但し、多工程持ちには、職人・労働者の啓蒙が大変で、時間がかかる。

・これは作業の平準化にも機能する。繁忙期と閑散期が偏らない様にするために上手く均す、その為にはセダンばっかりつくらず、クーぺもつくる。一日の内に、午前はセダン、午後はクーぺとか出来る様にする。その為には多能工である必要がある。すると無駄な作り過ぎがなくなる。

・「時間は動作の影」(…この言葉はあまりしっくりこないが)。「遅い」というのは、段取りや動作、作業手順に原因があるのがほとんど。手順や急所をしっかり教えればすぐにパフォーマンスは向上する(これはしっくりくる)。

・一つの課題に対して、解決策案は無数にあがる。それぞれの一つ一つ検討して、最善の策を選びたい。製造現場においては、とりあえずやってみよう、金がかかり過ぎる。

・「38度線は全体に引いてはいかん」。社内でお互いの仕事分野ごとの線引き、村意識、これらはあってはいかん。

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Posted by ブクログ 2021年06月05日

 トヨタ本、本当に沢山の種類が出版されています。
 『なぜ』を五回繰り返せとか、カンバン方式とか、トヨタ独特のカルチャーや方式については社会人が良く耳にすることと思います。また、トヨタのうわさについても、滅茶苦茶厳しいコストカットをするとか、とにかくケチとか、まあ色々聞くものです。
 実状はどうであ...続きを読むれ、その品質を維持した上での効率追求は、良く人口に膾炙するところだと思います。

 この効率化の技術を自分の業務にもうまいこと適用できないかと企み書店へ行きましたが、数えきれないくらいの種類が平積みにされており、どれを読めばいいのかよくわからない。仕方がないので以前読んだ本で言及されていた本書を購入しました。

・・・

 結論から言うと、この本の中に、これはすぐに生かせるぞ!という内容はあまり見つけられませんでした。

 とは言え、戦後日本の復興のため、決死の覚悟で生産改善に取り組んだ様子はドラマを見ているかのようでした。ある意味トヨタの生産現場の歴史物語・ドキュメンタリーのようでした。有名なカンバン方式やジャスト・イン・タイムをコツコツと試行錯誤して行い、本社工場や協力会社にまで広げて行く様子がよく描かれています。
 また、元副社長にまで上り詰めた生産現場のリーダーであった大野氏が、米国流の大量生産から学び、更に一歩進めて、日本にままある多品種少量生産という効率化とは真逆の生産方式を”効率よく”行うための苦労が表現されます。

 もしここから学ぶとすれば、考えること、でしょうか。多品種生産をより効率化する際に、品種を少なくするという誰でも分かるような効率化をせず、難しそうな状況にどうすれば相反することを並立させるのかをチャレンジする様は非常にインスパイアリングでした。

 その他、『現状の能力=仕事+ムダ』と定義し、無駄を徹底的に排除する様子とか、とにかくそのストイックさには単純にすげえな、と思えました。

 それから、本書にはいわゆる生産管理についての話が多く出てきます。IEとか段取り替えとか、お勤めの企業が製造業でなかったり事務職だったりするときっとちんぷんかんぷんかと思います。そうした、生産現場に遠い方で中小企業診断士を勉強される方にはよい参考書になるかもしれないと感じました。

・・・

 ということで、私のように現金にも仕事にすぐに生かしたいという輩にはあまり向きません。しかし、トヨタの考えを良く学びたい方や生産管理について概要を知りたいという方については、平易な本書は入門書として最適であると感じました。何しろトヨタイズムの親玉のような人の著作ですので、間違いないと思います。

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