あらすじ
本書は、トヨタ勤続40年以上の元現場リーダーたちを中心に取材し、「トヨタで口ぐせのように語りつがれている言葉」をまとめ、その言葉の背後にある考え方に迫ろうとしたものです。
どんな会社でも、日々の仕事のなかで「口ぐせ」のように繰り返し使われている言葉があるのではないでしょうか。社長から幹部へ、幹部から一般社員へ、先輩から後輩へ……。こうした「口ぐせ」のなかには、自分たちの会社はどうあるべきか、自分たちの会社の人間はどうあるべきか、という想いが凝縮されています。
彼らが「口ぐせ」のように用いてきた言葉の紹介を通じ、読者の方の日々の仕事のお役に立てれば、というのが担当編集者の思いです。
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Posted by ブクログ
【絶賛】
これはいい!!
ぜひ、世の中の会社がすべてこのような考え方ならばメンタルで悩む人はいないのだろうと思います。
少なくとも自分はこのような考え方で今後過ごしたいと思いました。
また、身近な人にもこの考え方を勧めたい。
トヨタの全員がこうではないでしょうが、多くがこう考えているからあの業績なんでしょうね。
Posted by ブクログ
トヨタの現場で受け継がれてきた、改善の秘訣。
考え方も非常に参考になる内容。ヒヤリハットなど有名どころはあると思いますが、端々まで徹底したカイゼン力の秘訣が書かれているので、どの業界の方にも参考になる内容かと思います。以下抜粋
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・リーダーの仕事は火事を消すことではない。火事が起きない仕組みを作ることである。
・「○○の件、作業者に教えた?」と聞かれ「はい。」と答えるようであれば、「ではその現場に行こう」となる。ちゃんとできてなければ、自分の教え方はここが甘い、もっとフォローしなければならない。ということに気づく。「教えました。たぶんやってます」ではリーダー失格。「教えたとおりにやってます」と断言できるまで指導する。
・六割いいと思ったら、やれ。いいと思ったらとにかくやる。失敗してもそれ自体は教訓となるので責めない文化がある。
・自分の仕事と、人の仕事との間にバドンゾーンを設ける。お互い助け合うことで仕事はどんどんうまくいく。
・大切なのはすぐやること。難しいことをしなくてもいい。
・工場内にチョークで直径1メートルの○を書いて「ここから現場を見てみろ。30分くらい我慢できるだろ」するとじっと立って見ているからこそ、見えてくるものがある。動いている=働いていること、という認識を正す。日頃見えなかった問題点が見えてくる。それを見つけるのが管理監督者の仕事。
・トヨタでは修繕と、修理の違いをはっきりさせている。修繕は繕うだけ。応急措置だけなので、真因をつぶしていないのですぐに再発する。修理とは真因を取り除いて2度と同じ故障が起きないようにすること。
・考えられる要因をもとにして、不良品をもう一度同じように作ってみる。それで不良品の発生を再現できたら、それが真因だとわかる。
・事前の一策、事後の百策
・自分が楽になることを考えろ。
例えば晩酌をするときに、ビールを自分が取りにくい場所に置いたりしません。一番食べやすい位置に、楽して食べられる位置に、飯を置いたり酒を置いたりしてます。それと同じものが作業標準書
Posted by ブクログ
■利益1兆円企業トヨタの、現場で受け継がれてきたコトバ。
■個人的に気になったコトバは"マルを描いて立ってろ"。「必死に動きまわり、働く事だけではいけない。日々の作業の中で立ち止まり、もっと効率の良くなる方法(=カイゼン)がないか考える必要がある」という意味・・・だと私は解釈した。しかしながら、言うは易し行うは難し。カイゼンなどどうやって見つけろと言うのか。
■この問いに対し、短いフレーズの中にその方法まで持ち込んでしまったのが"マルを描いて立ってろ"だ。作業はせず、とにかくじっと現場を観察する、そんな時間を作る。本当に地面にマルを描き、現場の班長が30分現場に放置された、というエピソードも印象的だった。
■現場で受け継がれてきたコトバには深い洞察が込められている。短い時間でその洞察の一部を得ることが出来る良本。オススメ。
Posted by ブクログ
トヨタで会社人生を全うした人たちが、どのように自分が鍛えられてきたのを書いた本。さすが、トヨタといいたくなるような鍛えっぷりに、感心します。こういう鍛え方が、その感謝の利益のみでなく、個人の人生の選択肢を増やすことになると思います。部下をお持ちの方、一読あれ。
Posted by ブクログ
いろいろ参考になった中、気にいったのは、
カイゼンは巧遅より拙速
今はスピードが大事な時代。拙速でばんばろう!
PS 5S活動で7つのムダ削減活動をしている。
7つのムダがトヨタから生まれた言葉らしい。
【目次】
第1章 「リーダー」を育てるトヨタの口ぐせ
おまえ、あそこ行ったか、俺は行ってきたぞ
者に聞くな、物に聞け ほか
第2章 「できる人」を育てるトヨタの口ぐせ
あなたは、誰から給料をもらうの? ・・・★★★
何もしないより何かやって失敗したほうがいい ほか
スタッフは二つ上で見なさい
第3章 「コミュニケーション」をよくするトヨタの口ぐせ
陸上のバトンリレーのようにやりなさい ・・・★★★
横展しよう ほか
第4章 「問題」を解決するトヨタの口ぐせ
マルを描いて立ってろ
モグラがよく出るところからまず手をつけなさい ほか
第5章 「会社」をよくするトヨタの口ぐせ
売れるスピードより速くつくらない
一円でも安く、ものができんか ほか
Posted by ブクログ
毎日お風呂で読み続けた。
口ぐせが一つのページにでかでかとドンって書いてあり、その後にその言葉が出てきたエピソードや教訓みたいなことが書かれている。
口ぐせだけを拾い読みしても、当たり前の事じゃん!って思うような言葉だけど、本文を通して読むとその意味がまた違うことに気づく。
この口ぐせは、トヨタ自動車の元現場リーダー達の言葉である。ということは、日々現場にいるわけでない私たちとはその言葉の意味が違う。
それに加え、トヨタならではの生産方式に基づいたリーダーたちの言葉である。
読んだ感想
はっとする言葉よりも、なるほどー、トヨタってこういう考え方なんだーと感じるような言葉が多かった。
例えば、「カイゼンは巧遅より拙速」
ものづくりという観点から、「丁寧であること」が大事だと予想していた自分は、ほーと思った。
いくら優秀であっても行動が遅いと評価されないのである。まずやってみることが大切。ということだった。
実際に起こったことに対して、リーダーが発した言葉を説明してあるので、他の良い言葉を並べた言葉集よりも、肌で感じることができる一冊だった。
Posted by ブクログ
巧遅より拙速を重んじ,やることやってものを言え.
現場,現物,現実.事実に基づく判断,改善.
当たり前のことをちゃんとするということに尽きる.
Posted by ブクログ
高い機械を導入したのだから、設備を動かして、どんどんつくっておこう。せっかく社員がいるのだから、遊ばせるわけにはいかない。明日の仕事もやらせておこう、と、どんどん在庫がたまる。「売れるスピードより速くつくってはいけない」 ・・・・・・せっかく出願したのだから、どんどん登録して特許にしよう。そうして、使い道のない特許在庫がどんどんたまる。「売れないものをいくら効率よくつくっても、儲けにならない。」 出願事務の効率を上げても、「作ってなんぼの生産性」に陥いっているだけだ。「お客さん(ライセンシー)が決まっていないものは作っていはいけない。」のである。
「おまえ、あそこ行ったか。 俺は行ってきたぞ」 社長が言っているのに自分はまだ、では話にならない。・・・ということで、明日からインドネシア、マレーシア、ベトナムを見てきます。
そのほか、
「現場は毎日変化させないといけない」
「だれがやってもおなじものをつくる」(カンコツ(勘とコツ)に頼らない)
「1週間ものが動かなかったら、捨てろ」
さすがトヨタさん。
勉強になりました。
Posted by ブクログ
新入社員をはじめ、早いうちに読んでおいたほうがいい一冊です。ここに書かれていることはメーカーだけに当てはまることではなく、仕事をするにあたっての基本的な考え方を教えてくれます。理解するだけでなく、実践することが大切です。
Posted by ブクログ
トヨタの人材育成の基本に自然と『UCD』が備わっていることに驚いた。言葉が違えどそれを自然にしかもすぐに実行しているところ。すごいな。また、職人的な人が多いように思ったが「標準」という誰がやっても同じものが作れる仕組みを実践し品質を一定に保っている。しかも効率化は常に行う。すぐに読めてしまう本だが、口癖一つ一つが深いな。できるところから実践してみよっかな。まるパクリじゃなくて噛み砕いてね!