あらすじ
「体がだるくてボーっとする」「なかなか病気が治らない」のは年のせい? 定年後に元気がなくなってしまうのはなぜ? 実は「動かない」だけでかかる生活不活発病という病気があります。これは誰にでも起こる可能性があり、またうっかりしていると寝たきりにまでなりかねないこわい病気です。年を重ねてもいきいきと充実した生活を送るために知っておきたいことを、生活不活発病を中心に介護の専門家がやさしくかたります。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
チェック項目7箇所。生活不活発病とは、その名の通り、「生活が不活発になった」ことが原因となり、あらゆる体や頭のはたらき(機能)が低下する病気です、この病気は誰にでも怒る可能性がありますが、特に高齢者に起こりやすいものです、またうっかりしていると「寝たきり」にまでなってしまいかねない、「こわい病気」でもあります。「家事がやれないと、私は何の役に立っているのかと思うかも……」と言いました、この言葉に工藤さんはぎくりとしました、それまでは「やってあげることはよいことで、なかなかいい旦那じゃないか」と自分では思っていたからです。介護で「よくする」というのは、体操や訓練で機能障害をよくすることではありません、介護を通して直接に生活動作にはたらきかけて、その実生活での実行状況、すなわち「している活動」を向上させることです。「外の世界にかかわる」ということは、ふつう、「外に出て行く」ことであり、「外を歩く」機会を増やすことは自然に体や頭をはたらかせる機会を増やすことにつながるからです、外を歩くことは、単に足の筋肉を使うだけではありません、歩くという生活動作は手や胴体(顎から腰まで)などの全身の筋肉を使います。なぜ、歩行不能が「つくられる」のか?……まず第一には、生活不活発病についての認識が不十分なことが根本的な原因です、二つ目は、日常の歩行を安定させられるようなはたらきかけ(技術)の不十分さです、三つ目は、「車いす偏重」ともいうべき「思想」です。