【感想・ネタバレ】アメリカが劣化した本当の理由のレビュー

あらすじ

「アメリカは自由と平等と民主主義の国」なんて幻想だ。合衆国憲法には民主主義という言葉も出てこなければ、国民の投票権も幸福追求権も謳われていない。奴隷制度と人種差別を正当化してきた法律は今なお暗い影を落とし、一票の格差など問題にすらならない。そのうえ大統領や連邦政府の権力は増す一方で、個人の自由は狭まるばかり――。アメリカ出身の法学者が、超大国をおかしくした制度疲労の真相に迫る!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

「アメリカに押しつけられた」憲法の改正が叫ばれる昨今、一読の価値がある。合衆国憲法は日本国憲法が模範とするようなものではまったく無く、不完全で不平等で問題だらけの憲法であった。もともと各州がそれぞれ独立した国家の性質を持っていた彼の国では、合衆国政府というものに対する各州の不信感が大きく、その権力を制限するのが憲法であった。したがって基本的人権などの国民の権利、選挙制度の1票の平等などにはまったく配慮されていない。最高裁の判例によってその不備を補いながら今日まで生き存えているような存在である。先進国と呼んでいいのか疑問になるほどの不平等と不公平が一部ではまかり通っているのがこの超大国の現実なのだ。

0
2013年01月30日

「学術・語学」ランキング