あらすじ
要石とは、茨城県の鹿島神宮に実在する伝説の石。地表に出ている部分は小さいが、掘り進めていくとどんどん大きくなって、掘っても掘りきれないのだという。人間の脳も同じで、わかった、簡単だと思ってもそれは入り口に過ぎない。地表に出ている部分はごくわずか。地下にいったいどれくらいの巨大な塊が人類に知られることなく潜んでいるのか、現時点では見当もつかない。だから自分の正体がわかったと思わないこと。この「どうなるかわからない」という偶有性を楽しいと思えたら、人生は本当に素晴らしいと著者はいう。本書では、「脳の個性は、本人もわからない」「自分を知るための出会いを持つ」「他人を決めつけない」「とにかく出力してみる」「人の心がわかることが教養」など、人生を深めるためのヒントが満載。ベストセラー待望の電子化。
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Posted by ブクログ
なぜ学ぶのか。学ぶ=意識高い。と小馬鹿にされることもありましたが、私は学ぶことがやっぱり好きで、それは自信を持っていい趣味なんだと勇気をもらいました。読んで良かった一冊です。
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ここ数日通勤のお供に読んでいた本
この本で1番の学びは
何を言い、何を言わないか峻別する
おばさんとはどういう存在か。年齢、顔の問題ではない。
おばさんとは、無意識の垂れ流しです
この一文に納得しました
年齢を重ねても美しく、尊敬される人とそうではな人の違いはここだと
思ったことの中で何を言うか、真剣に吟味して、言うことと言わないことを峻別する
そう言う人は何歳になってもおじさん、おばさんではない
私は頭で思ったことをつい口から出してしまうから、本当に気をつけようと思いました
他にも感動すること、脳の働き、様々な人がいることの大切さを知れました
再読したいと思います
Posted by ブクログ
釈迦の無記とは、肝心なことは敢えて言わないこと。本当に強い人は、簡単に刃を見せない。墓場まで無記を貫く。
偶有性、感動すること、無記、自己批評などをキーワードに、人は変われる。
後悔は単に振り返って悔しがるだけではなく、現実に自分がとった行動Aと、こうすればうまく行ったのにという想像Bとの比較が行われている。
そして、そのときの自分の選択に反映されていた価値観や世界観を反省して、これまでの考え方を変えるきっかけにもなる。
つまり、後悔は未来を変えるために起こっている。
教養とは、人の心がわかることである。
ー養老孟司
学問の究極の目的は、人格の陶冶。
子供達に一番影響を与え最終的に子供達を感化するのは、教師の人格。
人格というものを知らず知らずのうちに敏感に感じ取り、写し取り、ミラーニューロンに働きかけ、子供達は変わっていく。
Posted by ブクログ
後悔することは、ネガティブな感情として敬遠されがちだが、現実にとった行動と、こうすればうまくいったのにという想像の比較が行われていて、つまりは未来を変えるために考え方を変えるきっかけとなっている。失敗や落第は、自分自身を変えるまたとないチャンスだと受けとること。
Posted by ブクログ
忙しくて原稿を書く時間がない茂木さんに代わって編集者がいろいろな講演をまとめてできた本。偶有性、釈迦の無記、学問することの究極の目的は、他人の心がわかること、など分かりやすい言葉でしかも親切な表記で「脳が変わる生き方」を説明している。夏目漱石やダニエル・ピンクの挿話も興味深い。欲を言えば、「格言」の結果がどのような脳科学研究から分かったのかの説明が欲しい。説明されても理解できないかもしれないが。
Posted by ブクログ
<心にとまったこと①>
「仙台に生まれたからこそ、今の自分がある」ーーーこれは、ソチ五輪のフィギアスケート男子で金メダルに輝いた羽生結弦選手の言葉。(読売新聞2014.02.15より)
このインタビューをテレビで見て、すぐに思い浮かんだのが、この「脳が変わる生き方」です。
「ふるさとと和解できたら、それはいつも変わらずに自分のなかにいるのだと気づいたら、人生は宝物をくれると思います。(本文P208)」
ああ、結弦くんは、きっと自分を育んでくれたふるさとにちゃんと感謝できたから、勝利の女神がほほ笑んだんだな、と。「金メダルを取ったっことで、復興に対する一歩が踏み出せたら」こんな一言ひとことが、とても頼もしい。日本の未来にも光が見えてきた。
<心にとまったこと②>
「ロマンティック・アイロニー」とは、ドイツのフリードリヒ・シュレーゲルが唱えた言葉で、要するにブラブラしろということです。(本文P160)
忙しい現代人。しかし、ロマンティック・アイロニー
とは、脳がアイドリングしている状態のこと。この脳がアイドリングしている状態が大切ということなんだそうです。NHKのブラタモのプロデューサーである尾関憲一 氏の著書「ブラブラ仕事術」でもまったく同じことが語られています。一見、無駄なことに思えることでも、脳にとってはどんなことが役に立つか分からない、というのです。
私は、この言葉に大きな勇気をもらいました。だから、こうやって今日もブラブラとネットの海原をさまよっています(笑
<その他の心に残った言葉>
「人間の脳は決まったことがダメなのです。決まったことがダメだということは、つまり、おこることと起らないことを比べるのが好きということです。」(本文P174)
「自分を決めつけないこと。自分の正体がわかったと思わないこと。このことさえ覚えていたら、これからの先の人生で、絶対、オモシロいことが待っています」(本文P186)
「ふるさとは、必ず、自分のなかに変わらない形であるのだといつか気づいたら、そのときにはじめて、われわれは、素晴らしい人生を見つけられる」(本文P203)
「自分の容姿や才能もそうです。その欠点を受け入れることができたときにはじめて、自分の人生は宝物をくれるのです。」(本文P203)