あらすじ
手がかりは、犯人が現場に残したかすかな匂い。イヌの嗅覚をもつ片桐稔は、異次元の世界に少しずつ適応しながら犯人に迫るが……。手口が似た連続怪奇殺人事件が起きるなか、失踪したバンド仲間と犯人に意外な接点が! 2001年度の「このミステリーがすごい!」第4位に撰ばれた愛と感動の超大作ミステリー。
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Posted by ブクログ
まず、匂いを目に見えるカタチとして表現してそれを、文章にするというトンデモナイ試みに度肝を抜かれた。
その視覚として感知する嗅覚をフル活用してこのストーリーは成り立っている。
少々難しい説明も必要不可欠で、彼独自の世界を見ることは出来ないものの、作者はそれをこちらにあらゆる文章で想像させようとしてくれた。
夢見心地で終始し、ハラハラする場面もあったがしっかりと匂いにより解決してくれる。
地道な下積みと経験、そして結末。
どのシーンも無駄ではない丁寧な作品でした。
Posted by ブクログ
「嗅界」に慣れたせいか、サクサク読破。
緊張感ある展開には、きっと私の匂いもめまぐるしく変化していたはず。
希望が見える結末でホッとしつつも、その明るさがどこか筆者らしくないような、ドラマを見ているような感覚。
ポケットに隠し持っていた小瓶の中身は、それだったのかー!
Posted by ブクログ
(上下あわせての感想)
単純に面白かった。異常な嗅覚を持つ主人公が姉の殺害、友人の失踪から犯人を追い詰めていく。この本の面白いのは、特殊能力に頼るだけで解決するのではなく、特異体質の主人公が苦悩しながら普通の人々にその能力を理解させ調和して生きていこうとするところ。
Posted by ブクログ
2001年度このミステリーがすごい!第4位、週刊文春ミステリーベスト第8位。。また上下巻かよ、と思ったけど、字が大きかったので、そんなでもなかった。ミステリー的にはライト。ヤングアダルト的。恋愛の方がベースな感じだし。まぁ犬以上に鼻がきくようになった、ってことはSFなのか。まぁ分類は何でもよし。とにかくこのマミって子が意外といい子なのがすごい。バンドに偏見がある訳じゃないけど、バンド内でカップルになって、こんな絵に描いたような立派な女の子とつきあえるか?って全くの偏見か。結局、この犯人がなぜ殺したのかが全然明かされないのが不満。血を抜いた理由も一切なしってそりゃないよ。マスコミなんかによく協力するなーってのも思う。何か最近、あんまりヒットに当たらないわ。