あらすじ
外国から来たその子、本当に「発達障害」ですか?
本格的な「移民時代」を迎えた日本の、外国人支援政策の陥穽を問う!
いま教育現場では、日本語がわからない外国ルーツの子どもが「発達障害」と診断され、特別支援学級に編入されるケースが増えている。
本書では、この問題のメカニズムと背景を、フィリピンから来た2人のきょうだいにかかわった保護者や教員ら計10人に対するインタビュー調査を通して探る。
外国人の子どもたちが「発達障害」とされる過程を詳細に明らかにし、現代の日本社会の実像を考察したこれまでに類のない一冊である。
――その支援、子どもにとって幸せですか?
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Posted by ブクログ
フィリピンからやってきた2人の子どもたちは
当時の中学校教員の善意で「発達障害」に導かれ、特別支援学校に行くことを選択する。
教員の判断には
子どもたちの人生がかかっているのだと
考えさせられました。
目に見えることだけではなく、
本人や保護者の方の願いなど
目に見えないこととどのように向き合っていくのかが大切なのだと感じました。
様々なことを考えさせられる一冊でした。
勉強になりました。
Posted by ブクログ
善意で敷かれた道筋の怖さ。
フィリピンからやってきた母と、二人の兄弟。
二人は中学に通う中で発達障害と診断され、高校は特別支援学校に進学する。
筆者が二人の進学について、インタビューを重ねる内に、本当に彼らが発達障害であったのか、また発達障害でなかったとして、その進路指導で良かったのかという点にスポットを当てていく。
就職して生きていく方法と考えたとき、先生たちの中に一つの進路の在り方が浮かんだことに対して、そうせざるを得ない背景を問わなければならないと思う。
そして、発達障害はいかにして判断されるのか。
誤診が多いことを説いた本も出ているけれど、ただでさえ文化的言語的に日本との繋がりの薄い二人を、適切にはかる方法だったんだろうか。
何より、この本ではあまり踏み込まれていない二人自身はどんな気持ちでいるのだろう。
彼らは確かに日本で生きるのだろうけど、自分自身の人生を生きるのだ。
国際的というと優秀なイメージが付属することも多くなった昨今だけど、見えなくされている現実があるように思う。