あらすじ
学者一族に育ちながら、自らの資質にコンプレックスを抱えていた著者は、南米留学で自分らしく学問する方法を見出す。その後、大学教員となってからも、さまざまな失敗や挫折を繰り返しながら試行錯誤を続ける過程で、自ら歌い、学生との対話を重んじるユニークな授業を生み出し、「大阪大学で一番面白い教授」に選ばれるに至る経緯を綴る。また、二度にわたる自身の鬱体験についても率直に開示し、「弱さ」とともに生きることの意義を示唆した本書は、共生社会時代の教育論としても出色の一冊。
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Posted by ブクログ
何度も挫折や辛い思いを体験しながらも、ご自身に合い満足できる教育や研究の方法を模索してきた様子が赤裸々につづられています。失敗や挫折と思えることも、そのときはしんどくても、意味を見出し次につなげているところがすごいと思いました。とくに、自分語りの授業については参加した学生さんの声がたくさんのっていて、たくさんの人が同じように悩みを抱えていて、それを自分の意思で開示し合うことには大きな意味があるんだな、、と思いました。
Posted by ブクログ
人との付き合い方、コミュニケーションの取り方についての示唆を多く得られる一冊。
著者は、人々がごったがえし、深く心を開き合うことで、個人対個人として深く向き合うことがでると説く。
それぞれが勇気を出して、心を開くこと。話の中に自分も思い当たる節があることを必ず発見することで、1つ心の距離が近づくというのはどのようなシチュエーションでも有効に使える。
また、何らかのチームにおいて、「なんとなく分かるところがある」「違っていても構わない」という感覚を大切にすることで、チーム内の区分を消滅していくという。仮に消滅しきれなくても、相対化され部分的に繋がったように感じられるかが重要。故に「何となく」の感覚には敏感になりたいところやね。
なお、その際、ファリシテーション任せじゃなく、誰かにやってもらえると思うのではなく、自分ごととして主体的な意識を持って行動を取りたい。
そして、誰しも何らかの「生きづらさ」を抱えてはいるが、そういった感覚をいったん横に置き、1人の人間として相手に興味や敬意を抱き、よく耳を傾ける。すると、どんな人も苦しみや悩みがある事がわかり、「悩みながら生きる我々」という共通意識が芽生えきて、チームの成熟度のレベルが1つ上がる。