あらすじ
■現代人の“止まらない思考”をどう止めるか
脳の負担を軽くする実践書
私たちが1日にもっとも多く会話する相手は、他の誰でもない「自分自身」。
仕事の合間に、帰り道に、夜布団に入ってから―頭の中では絶えず
「内なる声」が話し続けている。
この“自分との対話”は、時に気づきを与えてくれるものの、
多くの場合は悩みや不安、自己否定を増幅させる思考の沼となります。
なぜなら、その“内なる声”は必ずしも成熟した助言者ではなく、
時に未熟で自己攻撃的な存在でもあるからです。
■とくに現代社会では、SNSや情報過多により
「他人と比べる」「評価を気にする」クセが強まり、さらに自己対話が加速しています。
本書は、こうした“止まらない脳内の会話”を見つめ直し、
「そもそも、考えなくていいことを、私たちは考えすぎているのではないか?」という視点から、
自分を救うための思考の“取捨選択”を提案します。
とはいえ、「考えるな」と言われても考えてしまうのが人間。
そこで本書では、「考えてはいけないこと」をあえて「リスト化」しました。
思考の渦に飲み込まれそうになったときにリストを参照すれば、
「これは考えると不幸になるだけだな」と気づくことができ、
一時的にせよ思考をストップするきっかけになるはず。
さらに、スキルとしての「考えない方法」も、随所に記しました。
「考えない自由」を手にしたとき、あなたの毎日はもっとやさしく、もっと軽やかになります。
ページをめくるたびに、あなたの中に「考えない自信」が芽生えていくはずです。
■世界の研究が示す「考えない」という賢い選択
本書では、他人からの評価・過去の後悔・未来への不安・自己否定・反すう思考といった
“考えても何も得られない思考”を5つの領域に整理し、
世界の学術論文にもとづいて「考えてはいけないこと」と「考えないための方法」を紹介します。
◎「嫌われているのではないか」「空気を読めなかったのではないか」などの、他人からの評価不安(第1章)。
◎「もしあのとき、○○していれば…」などの取り返しのつかない過去への振り返り(第2章)。
◎「また同じ失敗をするのでは?」という、まだ起きていない未来への不安(第3章)。
◎「こんな自分でいいのか」などの、自分を否定するような自己評価や自己対話(第4章)。
◎「自分は何者なのか?」などの、答えが出ない自己探求の迷路に陥る反すう思考(第5章)。
そのうえで第6章では、むしろ考えることで人生が軽くなる「前に進める思考」も提案します。
無益で有害な考えがある一方、積極的に考えることで幸福感を高める思考もあるのです。
■目次
第1章 それはあなたの思考ではない【他人・評価編】
第2章 思考はタイムマシンにならない【過去・後悔編】
第3章 まだ起きていないことで苦しまない【未来・不安編】
第4章 自分という迷路から出る【自己否定・抽象思考編】
第5章 終わりの見えないループを止める【思考の沼編】
第6章 “前に進める思考”だけを残す【考えてもいいことリスト】
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【感想】
悩んで行動に移せない、不安ばかりが頭の中によぎって心がザワザワする、という方にぜひ読んで欲しい本。
心理学、脳科学などの研究をもとに出されている、不安、悩みなどのネガティブ思考がどうして起きてしまうのか、どうすれば改善できるかが書かれている。
タイトルの通りリストになっており、1テーマが2、3ページほどにまとめられていて読みやすくなっている。
終盤までは「なぜ、ネガティブ思考になるのか」が書かれているのがメインであり、「どうしたら改善するのか」はあまり書かれておらず、途中モヤモヤする部分はあったが、最終章でそれはクリアになった。最後の章は「考えた方が良いリスト」になっており、これから生きる上で使える考え方が載っている。実行したい、しやすいものが載っているので試してみてどう変わるのか、これからやってみたいと思う。
【学んだ事】
▪️他人の目から自由になるためのポイント
①自分の比較するクセに気づくこと。
自分を客観視し、「今、自分は相手の心を推測しているだけだ」と気づく事でネガティブな心の動きに対抗できる。
②比較の矛先を他人ではなく、過去の自分に向けること。過去の自分と今の自分を比較する事を「継続的比較」という。人は遠い過去の自分をより否定的に見なし、最近の自分を好意的に評価する傾向にある。
③あえて「分からないものは分からない」と受け入れること。「確証のない不安にはエネルギーを使わない」と自分に言い聞かせること。
人に嫌われたり断られたりするのではないか、と過剰に心配してしまう心の傾向の度合いのことを「拒絶感受性」という。(診断テスト結果は7.44)
拒絶感受性の背景には、過去の拒絶体験や愛着不安などがある。親からの愛情を十分に受け取っていない場合は「自分に価値がない」という自己イメージを抱きやすくなる。そういった傾向にある人は男性は行動で相手を縛ろうとし、女性は考え込みやすくなる傾向にある。
考えすぎを治すには他人軸ではなく、自分軸に意識を取り戻すこと。「自分はどう行動したいか」「自分は何を大切にしたいか」を考えること。
自分軸な人は精神が安定し、人生に対する満足度が高まる。
他人軸な人は自己嫌悪に陥りやすくなり、自己肯定感が低くなる。
拒絶感受性が高い人の改善方法
▪️自分の思考のクセに気がつく。ネガティブ思考に入りそうになったら自分のことを客観視する。
▪️事実に基づいたコミュニケーション。気になることは率直に確認すること。
▪️自己肯定感を育てる。自分の価値を認める努力を重ねる。
▪️感情的な反応をコントロールする。少し距離を置いて考える習慣を身につける
日本のような場の空気や言葉にされない文脈や雰囲気に大きく依存する文化を「高コンテクスト文化」
と呼ぶ。空気を読む、と言うことを強いられる。
他人と会話をするにあたり共通の土台(認識)はあるが、ピッタリ一致することはない。会話を通してズレを修正し、共通理解を目指していく。相手の沈黙や曖昧な反応を「空気を壊した」と受け取ってしまうのはネガティブな心のクセになっているということ。空気に正解はない。大事なのは自分は相手に対して誠実し、尊重して対応できているかを考えること。
世間体について
「空気」はローカルな内側の集団に作用する圧力、対して「世間体」は外側からの視線による圧力。
世間体と「恥」は感情と密接に結びついている。これは東アジア社会に根付いている価値観。
欧米ではその2つは区別されている傾向が強い。世間体を気にする、というのはアジア文化では当たり前だが気にしすぎないようにすることを意識する。
人はグループの一員でいることに安心したり存在意義を確かめたりする。心理学ではそれを「社会的アイデンティティ」という。グループ分けをした時、自分のグループが優位で他のグループが劣位だと思い込むことがある。また自分が劣位のグループにいると感じると他のグループを羨んだり、自分のグループと距離を置くようになる。集団のメリットを理解しつつ、自分らしさを見失わない事も大事。
他人との比較を止める事は出来ない。比較は自己理解を助けるが、同じ人とずっと比較すると自分の見え方が固定されて自己像が歪む可能性がある。
自己肯定感が高い人は他社比較をコントロールすることができて、低い人は相手の成功や失敗に影響されやすく、不幸な気持ちになりやすい。
上方比較:人は基本的に向上心を生むために自分よりも少し優れている人と比較する傾向にある。ただ、ストレスが高い時や比較対象と直接関わると逆効果になる可能性が高い
下方比較:自分よりも劣悪な環境の人を見て、自分の心を慰める。心の安定ができる。ストレスが大きいと相手を口撃する行動に出る。自己肯定感の低い人がこれに頼りすぎると人間関係や自尊心に悪影響を及ぼす。
後悔をネガティブな感情、ということだけで終わらせない。後悔は次の自分の行動の指針になる。次同じ思いをしないようにするにはどうしたら良いかを考えることができる。
自己奉仕バイアス:自分の成功は自分の努力のおかげ捉え、失敗は外部要因であるものと考える傾向にある事。
反事実的思考:もし○○していたら、と反すうすること。
→もたらすメリット①行動を修正する。後悔しないように次に活かそうとする。②感情に働きかける。失敗しないようにモチベーションをあげる。
後悔は未来への変化の度合いが大きいほど後悔も大きくなる。若い時は教育や子育てが主に多い。どちらも選択肢次第で未来が大きく変わるから。
過度な反事実的思考は避けること。過去にどれだけ思いを馳せても何も変わらない。
年齢を重ねるとより昔の思い出を後悔するようになる。後悔の念が強くなると心身に影響が出て精神病になりやすい。
改善方法は後悔を手放す=諦めること、新しい目標を持つこと。
うつ病や不安障害の根底には「自動思考」というネガティブに考えてしまうものがある。
自動思考:①選択的抽象化。失敗した部分だけ注目し成功や努力は無視する。②過度の一般化。1度の失敗を「自分は何をやってもダメだ」と拡大する。
③二分法的思考。白か黒か、成功か失敗可のみで判断する。
この思考になった時、自分を客観的に見ることができるようになると改善が見られる。
他人や自分を許すことはセルフケアに繋がる。他人を許さない人より許す思考になった方がストレス値や健康状態が良くなる傾向にある。
自分を許せていない人は長期的に落ち込や不安を引きずる傾向にある。
ストレスへの反応を大きく変える心理的特徴①不安感受性。身体の変化や心の不安を危険な事と捉えやすい傾向にあること ②経験的回避。嫌な感情や思考を避けようとする心のクセ。
経験的回避はストレス値を低くできる反面、問題を先送りにし、解決に至れない。少しでも行動する事で不安感受性が緩和し、不安が和らげることを大切にする。
迷信的強化:何も起こらなかった事を心配したおかげで大丈夫だった、と誤学習してしまうこと。
心配を手放す方がストレスへの向き合い方となにか起こった時の対処能力が高くなる。考えると脳が疲弊し肝心な時に正しい判断ができなくなる。
人生で求められていることは完璧を目指すことではない。正解を求めるよりも続けることが大事。完璧を求めていないか、自分を客観視する機会を設けること。
人は不確実なものも自分の手で行うことでコントロール下にあるものだと錯覚する傾向にある。例:宝くじは自分で引いた方が当たりが出やすい。コントロール出来るもの不確実なものはちゃんと分けて考えるべき。
○○でなければならない、という思考はストレス値を高め、思考が硬直してしまう。
柔軟性は後天的なもので後から鍛えることができる。考えや対応が一貫していないことは弱さではない。
選択のパラドックス:選択肢が多すぎるとどの選択が後悔しないかを悩むことになり判断できなくなる事
認知的不協和:自分で選択したものを良いものと評価し、選ばなかったものを低く評価する。選択肢が多いと選ばなかったものが多くなり、後悔や迷いが多くなる。迷いを減らすコツは複数ある選択肢の場合、自分の中で選択肢を絞り、決断すること。正解を選ぶのではなく、自分自身が選んだ、という事を実感することが大事。
自己否定をする事は常に自分の心が攻撃を受け続けていることと同じ。
脳は主語で自他を区別する事がない。つまり他人の悪口を言ったり聞いたりすると自分も攻撃されているように認識してしまう。第1歩としては自分自身に優しい言葉を投げかけることが大事。
できない自分は責めるのではなく、受け入れること。それは自分を甘えさせるのとは違う。受け入れ改善をする。人は自分を受け入れるほど強くなれる。
八方美人は決してネガティブな言葉では無い。自分の意思を持たず、他人に合わせるだけ、という認識が多くあるが、自身の心を健康的にするためのその人の特技とも言える。状況や環境に応じて臨機応変に自分の考えを柔軟に変えられることは強みになる。心を健康でいるには自分の考え、価値観をベースに柔軟に対応できると良い。
性格は固定されるものではない。人見知りだと思い込むとその通りの行動しか出来なくなるが、小さな行動を取ることで話が広がる可能性もある。視線、表情、自分のことを少しだけ話す、というのをすると相手も心を開きやすくなる。自分の性格は決めつけないこと。
セルフコンパッション(自己慈悲):自己肯定感と違い人と比較するのではなく、自分自身を見つめ、失敗を許し優しく接すること。
マインドフルネス:今、この瞬間に起きていることを評価せずそのまま感じ取る力。
反すう思考:過去の出来事やネガティブな思考について繰り返し考え込み、頭の中で堂々巡りしてしまうこと、は脳の実行機能を低下させてしまう。脳が疲弊し考えられなくなってしまう状態になる。ただこれは恒久的ではなく、反すう思考を止めてリフレッシュすると改善される。ネガティブ思考は考えないようにするとさらに考えてしまうので、気を逸らしたり、客観視することが重要。
心の中で行う自己反省会は次に活かせる事を考えるのならOK。ネガティブな言葉で自分を責めてしまうとどんどん思考の沼に落ちていく。そうならない為に「イフ▪️ゼン▪️プランニング」を設定しておく。もし思考の沼に陥りそうになった時、どうするかをリスト化しておく。
自分の人間性は決めつけるものではなく、ある程度説明できる状態をキープしておく事が大事。人間は環境や状況で性格や考え方が変わる。「今の自分はどういう考えを持っているのか」を説明できることが自分を理解している事へとつながる。
マインドフルネスのやり方:仰向けになり、自分の身体の痛い、暑い、重いを感じる。感じるのみで不調を考えるものではない。
呼吸に意識を集中する。違うことを考えた時はまた意識を戻す。大事なのは「今、この瞬間に意識を持っていくこと」そして今、別の事に考えがいった、と客観的に認識すること。
スモールステップ思考:行動は「できる力」「できる環境」「やりたい気持ち」が揃うと生まれる。やる気がないから出来ない、のではなく環境や機会が揃っていないだけかも。
自分の行動を変える変化のステージモデルは「考える→準備する→少しやってみる→続ける→定着する」という流れ。まずは今日ひとつだけできる事を進めてみよう。
自分自身に「〜するのかな?」と問いかけ、その質問に回答してから行動すると自分の意思で動いたと脳が認識し、やる気を出す(内発的動機づけ)。自分自身に対しても「〜しなきゃ」と命令、指示してもモチベーションにつながらない。自分に問いかける習慣をつける。
考えすぎて動けなくなる前にまずはやってみる。それから考えるのでOK。この行動が抗うつ作用をもたらす事を学術的にも研究されている。(行動活性化)
脳は意志の力ではなく、言葉の力に反応する。前向きな言葉を受けたり見たりすると脳はそれに合わせた行動をしようとする傾向にある。
小さなことでも感謝する気持ちや思考を持ち続けると人は幸福感が増す。その結果睡眠の質が上がるという研究結果も出ている。考えすぎて寝付けない夜は感謝する言葉を書いたり考えたりしよう。
怒りの感情は「とらえ直し」で理性モードに切り替える。起こった出来事に怒りの感情が湧いた時、原因や理由を視点を変えて観察しようとすると感情がおさまる。
嫉妬も同様に無理に抑えこもうとすると逆にストレスがかかり感情がよりひどくなる。受け流すために素直に嫉妬している自分を自覚し、そこから何を得られるかを考えなおすとらえ直しが良い。
上手くいってる人をそのまま真似るということも立派な戦術。ただ真似るだけで脳が負担に感じることが少なくなり、行動に移しやすい。結果につながると自分の成果のように感じることができる。
Posted by ブクログ
エビデンスをもとに考えない方が良いことをまとめてれている。
口では考えない方がいいよ。と他者に言えるが、こういったエビデンスを元に話が出来ると説得力を持たせられる
Posted by ブクログ
結構感動だった。偏見だけど自己啓発系って「自己肯定感を上げましょう」とかくさいこと書いてると思ってた。けどこれはなぜ世の中でそういうことが言われているのかをひとつひとつ科学的に証明した上で、こうした方法がいいですよ、って書かれてる。だからこそ腹落ちしてすっと読んでは学びになった。
あと、自分が何となく理解してることをはっきり言語化されてたように感じた。例えば最後の方の「行動活性化」。あれこれ考えず、ひとまずやってみよう!と思って何かに取り組んだ方がいいって話だった。考えすぎて行動できなくなって結果落ち込んで…っていう負のスパイラルにかからず、ひとまず取り組めた!前に進めた!ってポジにいられるから、とのこと。
他にも、自分にポジでいたほうが脳内の情報処理速度が上がる(=ネガだと思考停止する)し脳内にネガなマインドがないから明るくなれるってのも納得したな。
あと反芻思考とか考えたくないのに考えちゃう自分を否定しないってのも感動!
余計なことごみごみ考えずに、マインドフルに、かつポジに、そして常に多角的な思考でいられるとハッピーになれるんだろうな。
Posted by ブクログ
不安になることでマイナスを避けられると無意識のうちに思い込んでいた自分に気付くことができた。不安になってる時間が勿体無いと。ただ不安軽減がなかなかできなくて悩んでしまう。
Posted by ブクログ
この本を自ら手に取る人にとっては、聞いたことがあるものが多いと思われる。ただ、その根拠はなんなのか?を確認するには良い本だと思う。
この本の私なりの要約は、「他人の評価など自分でコントロールできないことは考えない。後悔と反省は違う。〜しなければという思考は捨てろ」です。