あらすじ
同級生の少年が運転するバイクに轢かれ、美しく優しかった姉が死んだ。殺人を疑う妹の結花は、真相を探るべく同じ高校に入学する。やがて、姉のおぞましい過去と、残酷な真実に直面するとも知らずに……。ピアノソナタの哀切な調べとともに始まる禁断の恋、そして逃れられない罪と罰を描く衝撃のR18ミステリー。
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Posted by ブクログ
最初は学園ものかよって思っていたけど、誉田さんの書く小説は相変わらずセリフとセリフの間に入る頭の中の声がキレッキレ過ぎてすぐに没頭モードになる。当然、きれいな学園ものになるわけではなくドロドロ夥しい嫌悪感極まりない展開になってくるけど、ここは我慢。誉田作品は前半でこれでもかーってくらいに超絶胸糞悪い事を重ねていくので心臓の弱い人はこれに耐え切れずリタイヤがちだが、一山超えると必ず光の戦士が現れる笑。闇が深いほど光がなんとやら、だ。読んでいて気持ちのいい話は、誉田さんの作品にはあまりない。ただし、結末が人の性を考えさせられるきれいな終わり方をするものも多く、(決してこの作品がきれいな終わり方とは言っていない笑)3連符のアルペジオの旋律が最後にいつまでも耳に流れてくる。