あらすじ
これがSNS時代のフィールドワーク術だ!
中国は宗教大国だった!? 奇っ怪な神々が跋扈する中国各地のディープな信仰世界を、TikTokを駆使した「お手軽フィールドワーク」で活写する前代未聞の民俗学ルポルタージュ。福建在住の異色の民俗学者が描き出す、知られざる中国の素顔に刮目せよ! 驚きの取材写真180点超もフルカラーで一挙収載!
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Posted by ブクログ
中国版TikTok (抖音) で見つけた動画をもとに中国各地や東南アジアをめぐり、現地の民間信仰の様子を探るルポルタージュ。逆立ち姿のローカル神・張五郎、セクシーな九尾狐、日本式大黒天、聖俗ひっくるめたお盆の祭り (中元普渡、盂蘭勝会) 、各地で独自の進化をとげる死神・無常など、リアルな信仰形態の一端をうかがうことができる。そして、それは現在進行形で変化しているようだ。
旅行記としても面白く、現地で新たな情報を得て、思いがけない展開を見せたりするのがいかにも中国らしい。
以下は、漢族の宗教的宇宙観について。
漢族の宗教的宇宙は上から、神が暮らす「神界」、人間が暮らす「人界」、鬼 (怨霊) が暮らす「鬼界」の三つで構成され、神は人間に福をもたらし、怨霊は人間に災いをもたらすとされている。
一般的な神は「正神」と呼ばれ、祀られる廟は「正廟」と呼ばれるのに対して、怨霊もときとして「陰神」として「陰廟」に祀られる。正廟と陰廟の見分け方は簡単で、陰廟は薄暗くおどろおどろしい雰囲気をしている。
陰廟には怨霊の管理を任された鬼界の神々(閻王、地蔵王菩薩、大士爺、城隍神など)も祀られる。無常も公式には鬼界の神とされ、陰廟に祀られる。
(こうした背景があるので、マレーシアで訪れた関帝廟で正神の関羽と一緒に無常が祀られているのに筆者は驚いた)