あらすじ
こだわりが強く、対人関係が不器用なアスペルガー症候群。他人の気持ちや常識を理解しにくいため、突然失礼なことを言って、相手を面食らわせることも多い。子どもだけでなく、働き盛りの大人にも見られるが、自覚がないまま、生きづらさを抱えているケースがほとんど。日本でも激増し、深刻な問題となっているが、シリコンバレーでは一割の人が該当するとも。家庭や学校、職場で、どう接したらいいのか? 改善し、特性を活かすには? すべてを網羅した一冊。
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Posted by ブクログ
タイトル通りの病気? 障害について書いてある本です。
何だか、眉唾のような本もこういう本の中にはたくさんあると思っていたんですが、この作者さんについては、それなりに信用できる人だと、何かの時に教えてもらったので、物は試しで買ってみました。
というよりも、普段、新書なんてジャンルの本を読むことがあまりないので、この本がどの辺りの位置に当たるのかがイマイチよくわからない。
私の勝手な先入観では、それぞれの分野の専門家が、自分の専門のことについて自分の信条のままに書く本だって買ってながら考えているんですが、何か間違っているかしら?
なので、新書については自分の信条について、作者さんがなるべくそれが信じられることだ、とわかりやすく説明する話だと思ってるので、その「信条」の部分に合わなかったら、ものすごく反発を覚えざるをえない本、という認識をしています。
専門書よりももう少し主観的な事実が詰められている本。
と自分に言い聞かせながら読んだ本でした。
で、読んで見た感想なのですが、私が仕事で関わることがある彼らのことについて、とても丁寧に書かれていました。
この本の内容は、この病気が何の病気なのか知りたい。どうやってこういう人たちに関わっていったら言い聞かせのかを考える上ではとてもよい本だとは思います。
「自分はそうだ」「そうかもしれない」と考えている人たちにとっては、こういうことをすればいいのかという、ひとつのヒントになると思います。
ただ、「じゃぁ、どうしたらいいんだ」という人にはあまり向かない話だと思いました。
確かにそれならどうしたらいいと言うことも、多少は書いているのですが、実際にそれを生活の場で実践するためにはどうしたらいいのかというところが、少し弱いような気がします。
なので、どういう目的でこの本を買うかというところが問題になってくるのかなぁと思います。
こういう病気がどういう病気なのか知りたい、ということであれば割と基本的なことについて教えてくれるのでとても役に立つと思います。自分がそうではないかと考え、読み始めるのにもいいと思います。
ただ、もう自分がそうなんだと考えていてもっと何をどうしたらいいだろうと思っている人間には、物足りないと思います。
まぁ、そもそもがそう言う対象者向けではなく書かれている本だと思うので、そういう本が読みたい人は他の本を読んでみてください。
つまり、この病気について知ろうと思った人が、最初に読むのはいいと思いますが、詳しいことを知りたいと考えたら他の本を読んだ方がいいかなと思います。
まぁ、あくまでも専門書ではなく新書なのでその辺のことをお忘れなく。
それさえ忘れなければ、書いている内容としては私の知っていること も大体合っていたと思いますし、読んでいて損はないかなぁと思います。
本当に、入り口のためのおはなしかなと思います。
Posted by ブクログ
職場にアスペルガー症候群の方がいます。言われなければ分からないし、こだわりが強い人、人の気持ちが分からない人、ぐらいで済ましてしまいそうな感じです。
そういう障害だから仕方ないんだと頭では分かっていても、一見普通の人と変わらないので、どうしてもムカついてしまったり、どう接していいか分からなくなることが多々あります。もっと上手く関わっていくにはどうしたらいいかと思い、読むことにしました。
程度や症状にもいろいろあるんですね。アスペルガーの中でも正反対の特徴もあるようで、一概にこういう症状だとは言えない感じ。診断するのがとても難しそうな障害だなと思いました。
接し方や対処の仕方については、教育面の要素が強く、正直私の状況にはほとんど役に立ちそうにありませんでした。50代の方なので、今から性格を直すと言うのは難しいし、年上の方に教育というのは立場的にできないし…
筆者もこの年代の方が生きづらさを抱えているのではとおっしゃっているので、大人向けの内容や、家族以外の人がどう接したらよいかなど、少し違った見方の内容も是非出して欲しいです。
アスペルガー症候群のお子様を持つご両親には、とても参考になる内容なのではと思いました。アスペルガー症候群の方が増加傾向にあるとのことなので、世間にもっと理解され、新たな才能が開花することを祈ります。