【感想・ネタバレ】日本人の論語(下) 『童子問』を読むのレビュー

あらすじ

伊藤仁斎は、儒学を支那(チャイナ)から取り寄せた輸入学ではなく、日本人のための人間学に転換させた最初の人物である。仁斎が著した『童子問』には、わが国の儒学の独創性が随所にちりばめられている。本書は、その『童子問』を現代語に訳し、さらに要諦を解説した一大労作。下巻では、<巻の中・第二十一章>以降を収録する。君主の人徳、倹約の心得、賞罰の判断はいかにあるべきかを唱える。例えば、次のような訓戒が並んでいる。「生まれた時代が悪いと嘆く者は仁者ではない」「文が武より上であれば、王の地位は安泰である」「師の道とは、人材を育てあげる努力である」「反省は自らを磨く砥石である」「自力で手に入れた智恵は、一生の財産になる」「学問を極めた人は相手を非難しない」「智者は無理をせず、自然の流れに従う」等々。人の世を処する智恵について、三百年後の現代人にも多くの示唆を与える。我が国独自の儒学について、古典の碩学があまさず語る。

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Posted by ブクログ

仁斉は「論語」「孟子」を学べば六経、「中庸」「大学」も学ぶ必要はないと言います。論語、孟子をさらに深く学ぶにはよいのでしょうが、私の不勉強で理解力は低いと思います。しかし幾つか心に刻んだ言葉があります。そのひとつ「反求」「仁者の態度は射術と似たところがある。矢が的に当たらなければ他人を責めずに却って自身を責めるからだ」など、「童子門」にはまだまだ私の理解していない部分が多くあります。又論語、孟子を読んではここに帰ってきたい本です。

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2010年02月21日

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