あらすじ
大正の初め、関門海峡で、「海賊」と呼ばれる男がいた。「海に下関とか門司とかの線でも引いてあるのか」と言い放ち、燃料油を売りまくった。数年後、男は満州に乗り込み、メジャー石油会社と闘い、潤滑油納入を勝ち取る。そして英国がイランと国交断絶し、ペルシャ湾に英国海軍が待ち受ける中、大海へと乗り出した。戦後日本人が意気消沈する中、米英を欺き、国家官僚に逆らい日章丸をイランに派遣した出光。海賊といわれた男の半生を活写し、その熱き言葉を披瀝する。「イラン石油に輸入は堂々天下の公道を闊歩するもので、天下に何ひとつはばかることもない。ただ敗戦の傷の癒えぬ日本は正義の主張さえ遠慮がちであるが、いま言った理由から、日本国民として俯仰天地に愧じざることを誓うものである」。出光は乗組員に堂々と胸を張れと励ました。財務諸表よりも社員を大切にした勝負師の半生を活写し、その熱き言葉を披瀝する。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
百田尚樹の海賊とよばれた男で出光佐三を知った。シンプルにカッコ良いと思い、もっと知りたいと思って手に取った本。その期待は全く裏切られない。何故カッコ良いのか。自らの私利私欲よりも、成し遂げようとする大義に生きる姿勢、強者に巻かれない強さがあるからだ。その実力と徹底した姿勢が人を惹きつける。読めば読むほど、奮い立つ。こんな風に生きたいと、素直に思える一冊。
Posted by ブクログ
読み終わるのが惜しいくらいの本だった。運というのは実力が伴わなければそれに気づかずやり過ごしてしまうものなんだなと教えられた。運が味方してくれるとき、それは自分がそれだけものごとに向かいあって努力した結果なんだろう。自分もそうあるように努力したい。
Posted by ブクログ
「海賊とよばれた男」で出光佐三に興味を持ち、あわせて読んでみました。
万感胸に迫るものがあります。
限られた字数で感想を纏めることができません。
Posted by ブクログ
海賊と呼ばれた男に続き出光佐三の物語は実に爽快だった。今回惹かれのは、晩年鈴木大拙に自信の経営がこれで良かったのか尋ねるくだりは、ある一面を垣間見ることが出来た。今の時代失敗を恐れ萎縮している日本経済に歴史から学ぶ一人の偉大な経営者であることは、間違いない。
Posted by ブクログ
海賊と呼ばれた男を読み、実在の出光佐三に興味を持ちこの本を手にした。海賊と・・・は、小説であったためそこまでではないだろうと思ったが、本当にこんな人いたことを知り、何だか楽しくなる。まさに昭和の武士と言える。
出光佐三もすごいが、彼を見出した日田重太郎の見識と懐の深さには感服した。