【感想・ネタバレ】ぼくはなにいろのレビュー

あらすじ

君は、そのままで光だ。著者渾身の人間賛歌。

交通事故で体に傷を負って以来、人目を避けるようにに生きてきた祥司は、居酒屋で一人の女性に出会う。祥司には眩しいほど快活に見えた千尋だったが、彼女もまたトラウマを抱えていた。
スクラッチの宝くじを削ることだけを生きがいに、父親の文具店を手伝う孝志朗。その文具店には、試し書きノートで絵を描き続ける、不登校の絵美。文章で中学校の様子を絵美に伝える、口がきけない少年が通うようになる。心を閉ざした若者たちの繊細な関係を描きつつ、読む者すべての人生を肯定する大傑作。

※この作品は過去に単行本として配信されていた『ぼくはなにいろ』 の文庫版となります。

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Posted by ブクログ

黒田小暑『ぼくはなにいろ』小学館文庫。

初読み作家。

すらすらと読めるのだが、何とも息苦しく、少し辛い読書体験だった。

様々な事情を抱え、自分の殻にこもり、自分の価値を見失った人びとが少しずつ殻を打ち破ろうとする話だった。ストーリーも息苦しいのだが、背景に描かれた新型コロナウイルス感染禍が追い討ちをかける。

自分には余り共感出来なかったが、強く共感する読者も多いだろう。人それぞれ考え方が違うのだから当然だ。


交通事故で父親を失い、自らも身体に傷を負って以来、その傷を知られたくないという思いから、ひたすら人目を避けるようにに生きてきた祥司は、行きつけの居酒屋で一人の女性に出会う。

千尋という名のその女性は祥司には眩しいほど快活に見えていたのだが、彼女もまた過去のトラウマを抱えていた。

一方、スクラッチの宝くじを削ることだけを生きがいに父親の文具店を手伝う孝志朗は、その文具店に毎日のように訪れて、試し書きノートで絵を描き続ける不登校の絵美と知り合う。

本体価格850円
★★★★

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2025年12月12日

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