あらすじ
礼儀作法とは何か。それは「他人に迷惑をかけない」ことだと、山口瞳はいう。そのためにも「まず、健康でなくてはならない」と。世に作法の本は数あれど、礼儀を人づきあいの根本から教えてくれる書物は意外に少ない。「電話いそげ」「パーティーの四つの心得」「なぜか出世しない通勤の天才」など、金言の数々も心にしみる。とりわけ社会人初心者に贈りたい人生の副読本である。
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Posted by ブクログ
この本はタイトルで損していると思う。
堅苦しい本でもなければ、HOW TO本でもないですよ。
“礼儀作法とかマナーとかいうものは、知っていてそれを行わないところに妙諦がある。知らなければいけない。しかし、それを常に実行する必要はない。”
普段の言葉づかいがあまりよくない人の子どもたちが、なぜかとても礼儀正しい言葉を使う。
どうしてか?と聞くと
“「電話をかけるときの言葉を聞いているからです。電話では、ちゃんとした言葉をつかいますから」”
親の背中を見て、子どもは育つんですね。どきどき。
しかし今どきの親はスマホを片手に席を外して話すから、子どもが正しい言葉遣いを覚える機会は大きく減ったといえましょう。
ある学校の校長先生のお言葉。
“教育とは生徒に声をかけてやることではないか。”
生徒に声をかけるということは、普段から生徒のことをよく見ている、ということなのではないでしょうか。
礼儀は型だけれど、型の中に入れる心の在り方を書いた本。
勉強になりました。
で、偏見のようなこだわりが面白かったです。