あらすじ
超人登録法の是非を巡る対立は、ついにヒーロー同士の内戦=シビル・ウォーへと発展した。
登録法反対派を率いるキャプテン・アメリカは、アイアンマンら、圧倒的な戦力を誇る支持派に対し、ゲリラ戦を仕掛けるも、人々の命を守るという己の使命を見失っていた事を悟り、自らマスクを脱いで投降した。
ここにシビル・ウォーは集結し、全超人は政府の管理下に置かれる事となったのである。
キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースの初公判が迫る中、行動を開始する地下に潜った反対派達。
だが、これを好機と見たのは、彼らだけではなかった……。
自由のシンボルたるキャプテン・アメリカの死を描き、全米に衝撃を与えた話題作。
『シビル・ウォー』の衝撃が冷めやらぬ中、前後編で刊行開始!
収録:
Captain America #25-33
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
キャプテン・アメリカ誌だが、表題の示す通り、キャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャースの死を描いた作品である。そう聞くと本作を通して「死までの過程」が描かれそうに感じるが、まったく持って違う。死後、親しかった人々が陰謀を暴いたり、反抗したり、巻き込まれたりする作品だ。意外に感じるものの、この効果が絶大であり、やはり丁寧なストーリー展開がなされていて好印象である。
ヴィランの陰謀は渦巻いている中でスティーブの死と向き合わなくてはならない。そんな心理描写をしっかりとしてくれるため、本巻最後の希望が見える状況が生きてくるのだろう。
戦線に復帰している相棒、バッキーの動向はとくに肝だ。スティーブの偉大さを知りつつも、自分はその偉大さに追いつけないと思いながら、自分らしい戦いを繰り広げていくバッキーの姿は『ウィンター・ソルジャー』後としてはっきり魅力的に映るだろう。