【感想・ネタバレ】「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのかのレビュー

あらすじ

超難問「過去はどこへ行ったのか」を考える。過去体験はどこか空間的な場所に消えたのか。未来は彼方から今ここへと到来するのか。過去―現在―未来という認識の文法を疑い、過去が発生する場を見きわめる。(講談社現代新書)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

過去は今では存在しない、それではかつては間違いなくあったのか? 私自身も子どもから今にいたるまで、不思議な気持ちにとらわれることが多くあります。夢と人生、時間の短さと速さ、今は存在しない過去とは何で、現在とは何の繋がりが?そして未だ来ない未来は本当に来るのか?時間は未来から押し寄せてくるのか(ハイディガー)、過去から充ちていくのか(ベルグソン)?興味深いことを分かりやすく独特の考えで説いていきます。芭蕉「つわものどもが夢の跡」、邯鄲一炊の夢、荘子胡蝶などの文学にも言及し、私たち人間が昔から思ってきたことの普遍性もさりげなく触れてくれます。浅田次郎「活動寫眞の女」の不思議な世界を読んだ後でピッタリでした。

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2013年08月25日

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