あらすじ
大政奉還を経て明治の世へ。
近代の幕開けを雄渾かつ緻密に描く。
「青嵐の旅人」に続く、壮大な歴史エンターテインメント
慶応4(1868)年夏。前年に大政奉還が行われた江戸の町で、ついに新たな粋さが始まった。戦を誰より厭いながら同郷伊予松山(愛媛)の士原田左之助を連れ戻すべく上野の山に向かったヒスイ、彼女を追う弟の救吉、家老の娘嵐花を追って同じく駆けつけた藩士青海辰之進。かつて戦を通じて絆を深めた三人の若者は、はからずも再び戦の渦に巻き込まれる。一方、遠く離れた伊予松山では、死んだと思われていた〈ある男〉が町外れで目撃されて......。壮大なスケールで幕末の一幕を鮮やかに描いた『青嵐の旅人』に続く、シリーズ第二弾!
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Posted by ブクログ
天童荒太作品の青嵐の旅人の続編。
相変わらず歴史に弱い自分は読むのに時間がかかり、登場人物の理解も難しかったのだが、前編に続いて、伊予松山の若者の救吉とヒスイ、辰之進の活躍には心躍るものがあった。
救吉とヒスイは医術を志し、人々が傷つけあう戦に心を痛め、何とかして人々が戦わずに生きられないものかと願っている。
そして今回も歴史上の有名な人物との関わりがあった。
前編で辰之進が討ち果たしたと思っていた鷹林は救吉とヒスイの手当で命を救われたが、記憶をなくしていた。
救吉、ヒスイ、辰之進はこの先どんな人生を生きていくのか、次作流星の旅人の上梓が待たれる。