あらすじ
気鋭の哲学者・適菜収による、一番分かりやすい「ニーチェ入門書」である。ニーチェの代表作「アンチクリスト」を現代語にした「キリスト教は邪教です!」(講談社+α新書、20刷)の姉妹書となる。哲学や宗教についてまったく素養のない人でもすんなり読めて理解できる構成になっている。
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Posted by ブクログ
実に読みやすくサラッと引き込まれました。適菜さんのキレのある文体のなせる技。
イエスとキリスト教は無関係で、キリスト教が怨恨に基づいて世界の価値をひっくり返して世の中を支配してしまったということ。
クリスチャンの私が、クリスチャンを観察していると、ドグマに追従することによって「キリスト教」を信じている引きこもりや世の中に恨みを抱きすぐに文句を垂れるクリスチャンの多さに反吐が出たりする。彼らはイエスのことなど見ていない。
美しい人間、強い人間は必ずといっていいほど、「自分の基準」を大切にしている。
自分自身そうなろうと思う。
Posted by ブクログ
哲学の本なのに、読んでいて難解な印象はまったくなかった。
キリスト教への批判は、いままで読んだことがなかったので、とても新鮮だった。
中学の公民で民主主義や平等は絶対的な善と教えられる。しかし、これはキリスト教、近代イデオロギーの洗脳の始まりなのかもしれない。
それを教えている側も洗脳しているかもしれないと意識していないであろうことも怖い。
Posted by ブクログ
ニーチェは今まで一冊も読んだことがなく、
せいぜい引用をどこかでちょっと見て知っている位である。
文章自体は平易で読みやすいし、書かれていること自体は分かる。
でもニーチェのエッセンスが凝縮されすぎているのか、
なかなか頭に入ってこなかった。
ただ、この本を読んでニーチェを読んでみようと思った。
一度訳本を読んで挫折して、
また本書など読んで訳本に戻ってを繰り返す必要があるのだと感じた。
Posted by ブクログ
1.ニーチェが生前ドイツで活躍した事実はない。
2.ニーチェはすべての権威を否定きていない。
3.ニーチェは相対主義者ではない。
4.ニーチェは無神論者ではない。
5.当時、神の権威を否定するのは命がけの行為ではなかった。
6.ニーチェは社会的弱者を否定していない。
7.ニーチェの概念は、後年のナチズムに引き継がれていない。
8.ニーチェは脳梅毒で発狂していない。
などのことが書いてある。
そもそも、ニーチェを全く知らなかったので勘違いすらしてなかった。
ただ、アンチキリストはマリリンマンソンが言ってることだと勘違いしてた。
狂った人ってイメージだけど、そんなことがないような気がした。
著書を読もう。
Posted by ブクログ
ニーチェ、はじめてじゃないけど読んでみた。わかりやすい本。「人間が平等なわけないじゃないですか。」ニーチェの哲学に触れると、何かいつもスカッとする笑。
Posted by ブクログ
ニーチェってどんな人なんやろ?っていう疑問だけで読んでみたが面白い。キリスト教への批判から始まり、平等主義・民主主義なども批判する新鮮さ。普段からなんとなく民主主義、キリスト教が多数派だから、それなりに妥当なものだと思ってはいたが、批判的な視点を持ち合わすことも大切だと感じた
Posted by ブクログ
ニヒリズム(虚無主義)について知りたいと思い購入。
ニーチェの言う虚構とは人生そのものではなく、人生に唯一の真理を見出すことこそが虚構であると説いている。
ずっと勘違いをしていた…。
キリスト教の批判や弱者を強者と平等、またはそれ以上に扱うという民主主義や社会主義の指摘に関しては非常に面白かった。
ただ、この著者の本だけではなく他にも数冊読んでからニーチェの思想に関して理解する必要がありそう。
Posted by ブクログ
ニーチェの過激な思想が書かれている。とは言え、キリスト教は邪教、哲学は非科学的な思い込みと斬り捨てるのはわからないでも無い。
西洋哲学には必ず神という概念が登場するのはキリスト教の世界に、染まった西洋ならではなんだろう、と思う。
Posted by ブクログ
いろいろいう人もいますが、ニーチェの主張は次の2点です。①神についての考え方が変更されたことにより、世界は歪められてしまっている。②我々の時代がロクでもないのはそれが原因である。 多くの人はひっくり返った視点で世界を見ている 爆弾を抱えて自爆してしまうテロリストがいます。彼らの頭の中では、自分の命より、社会や国家の問題のほうが大きかった。かつて、地下鉄に猛毒のサリンを撒いた狂言者達がいました。彼らにとっては他人の命より、宗教的な教義のほうが大事でした。 ニーチェの最大の敵とは?それはキリスト教と、キリスト教的な考え方すべてです。 日本人を含めて、殆どの人がキリスト教の世界に住んでいる。 イデオロギーとは、何かを絶対的に正しいとする、思い込みのようなものです。12月25日にイエスが生誕した、という話も嘘です。あれは、ミトラ教の冬至の祭りからパクったものです。 パウロは気付いてしまった。「地獄」という概念を使えば、ローマを支配することができることに。「あの世」を使って人々を脅せば、現実世界を潰すことができることに。
神道における神(かみ)とは、自然現象などの信仰や畏怖の対象である。「八百万の神」(やおよろずのかみ)と言う場合の「八百万」(やおよろず)は、数が多いことの例えである。 世界遺産の知床半島の大自然の中、畏敬の念を抱く けいけん敬虔な気持ち
Posted by ブクログ
超簡単なニーチェの入門書。
キリスト教への批判、「神は死んだ」、権力への意思、永劫回帰などの思想のエッセンス、後世に伝わった誤解の理由などが、解りやすく書いてあります。
ニーチェの思想は仏教文化圏の方が、受け入れやすい思想なのではないかと思いました。
ただ、簡易すぎて値段と読み応えのバランスが少々・・・。
Posted by ブクログ
ニーチェの入門書です
ニーチェの思想についてざっくりと読み進めることができます。ニーチェが何を問題として議論しているかも大変分かりやすいです。
目次の引用です
序章 目を覚まそう。洗脳を解こう!―ニーチェについて
第1章 キリスト教は邪教です-歪められた「神」
第2章 民主主義者はもうやめない?-民主主義は危険なイデオロギー
第3章 世界はなぜ存在するのか?-権力への意思について
第4章 正しい格差社会へ―永遠(永劫)回帰と超人
第5章 ニーチェは反ユダヤ主義?-ナチズムとキリスト教
ニーチェはキリスト教をかなり批判していたようです。目次タイトルからも分かるように、かなりの敵をもち、ニーチェ自身も批判をうけていたようです。
過激な内容ですが、ニーチェが主張することを読めば、自分が当たり前とおもっているイデオロギーが揺らいでくる感覚になります。
もう少し詳しく知りたいと思ったので
『偶像の黄昏 反キリスト教』原佑訳 ちくま学芸文庫
『善悪の彼岸』 光文社古典新訳
を読みます★