あらすじ
北アルプス、冬の八ヶ岳で二人の山男は、「女流登山家に美人なし」と言う通念をくつがえす、美貌のアルピニスト“千穂”に夢中になる。彼女の旧友でライバルの美根子を交えた四人の間に恋愛感情のもつれが起こるが、命がけの北岳胸壁攻撃の後、千穂は……。きびしい冬山と氷壁を舞台に、“自然対人間”そして“男対女”を通して緊迫したドラマをみごとに描く傑作長編山岳小説。
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Posted by ブクログ
2012/9/29 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2016/4/14〜4/19
2年ぶりの新田作品。
山を舞台に男2人、女1人の三角関係を描いた作品。でも、やはり素晴らしいのは、山登りシーンの描写。
それほど新田作品を読んでいるわけではないが、ちょっと意外な作品であった。
Posted by ブクログ
登山の小説を読みたくて、読んでみた。登山の描写はふんだんにあって良かったが、物語は昭和のメロドラマでなんとも読み心地が悪かった。常識として男より女は劣っていて、地位も格下という枠組が厳然とあり、いかなる登場人物もそこに囚われているように感じてしまう。
女は女らしく、男は男らしく。その枠組から逸脱したいカッコいい女と、やや堕落した不良な女の争い。カッコいい女も後半は、いつの間にか完全に男に世話を焼かれる存在となっていて、がっかりした。
男たちの純粋さといい、女たちの小悪魔ぶりといい、まさに男の幻想のような小説だと思った。しかし、当時は実際にこんなもんだったのか?
結論は女に山はわからない
女に山男はわからない。
お粗末。