あらすじ
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◆AIエージェントのしくみから導入・運用の基礎知識までが60分で身につく◆
AIエージェントは、いま世界中で急速に注目を集めている新しい人工知能技術。従来の対話型AIやRPAを超え、多彩なツールやAPIを連携しながら自律的にタスクを遂行する「行動するAI」の可能性は、産業界の構造に変革をもたらすだけでなく、私たちの働き方そのものにも影響を与え始めています。本書では、AIエージェントの基本概念から応用、導入プロセス、そして今後の可能性までを体系的に整理し、これから実務に活かしたいと考えるビジネスパーソンに向けて、実践的かつ現実的な視点から解説します。併せて、設計の複雑さ、信頼性の担保、社内運用の難しさなど、導入されはじめたばかりのAIエージェントの課題やリスクについても言及します。
■こんな方におすすめ
・本格的な導入前にAIエージェントのきほんの「き」について知りたいビジネスパーソン
・自社の事業領域や業界、自身の仕事への影響と未来について知りたい人
・AIモデルの活用先として有望な業界やAI産業の動向について知りたい投資家
■目次
Part1 自ら動き出すAIの時代 AIエージェントとは
Part2 自律する知能の設計図 AIエージェントの仕組み
Part3 AI進化のロードマップ AIエージェントの発展段階とレベル定義
Part4 AIが変える仕事の現場 領域別にみるAIエージェント活用事例
Part5 安全と成長のマネジメント AIエージェント導入・設計・運用の実践
Part6 AIと歩む新しい世界 AIエージェントと共創する未来
■著者プロフィール
上田雄登(うえだ・ゆうと):東京大学工学部卒業、同大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻修了(松尾豊研究室)。2016年株式会社YCP Japan入社後、経営コンサルティングおよびAIコンサルティング業務に従事。2021年より松尾研究所経営企画部門にて事業改善や中期経営計画策定を担当。2023年6月、生成AIの導入支援およびコンサルティングを手がける株式会社GenerativeXを共同創業し取締役CAIOに就任。国内外大手企業向けの生成AIを活用した業務改革、AIエージェント開発、経営戦略立案を専門とする。著書に「ビジネスに魔法をかける 生成AI導入大全」(KADOKAWA)、「60分でわかる! 生成AI ビジネス活用最前線」(技術評論社)などがある。
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Posted by ブクログ
60分でわかる! AIエージェント 超入門
著:上田 雄登
出版社:技術評論社
複雑な複数のタスクに対応するAIエンジン、それが、AIエージェントです
プロンプトと呼ばれる対話型の生成AIから、さらに、RPAを組み合わせたような
バッチ型の処理ができるAIのツールがAIエージェントです
複数のAIツールを組み合わせることも可能で、知的作業に関する生産性を飛躍的に高めることができることがわかっています。
生成AIの普及はすさまじいものがあり、登場からわずか2か月で1億人に利用されるにいたっています。
利用者1億人となるまで、FaceBookは54カ月かかったが、ChatGPTはわずかに2カ月である(NTT経営研究所より)
AI駆動開発については、製造工程の工数を半減させ、将来プログラマーの需要が小さくなるなど、産業構造に大きな影響を与えるほどの、脅威と効果をもたらす、両刃の剣です
気になったのは、以下です。
AIエージェントの構成要素は3つ
・プロンプト
・生成AIモデル
・操作ツール
AIの4つの機能
・単機能AI 画像認識、音声認識など特定分野
・RPA ルールに従って定型業務を自動化する仕組み
・生成AI 自然言語による指示でテキストや画像を生成するAI
・AIエージェント 指示を理解し、自律的に判断し行動するAI
RAGとAIエージェント
・RAG:検索拡張生成 質問⇒検索(1回)⇒回答生成
・AIエージェント:依頼⇒複数ツール呼び出し⇒成果物作成
主要な生成AIモデル
・ChatGPT(OpenAI)
・Claude(Anthropic)
・Gemini(Google)
AIでシステム開発:AI駆動開発
・Devin
・Cursor
価値創出の4つの要素
・知的タスクの効率化
・業務プロセスの自動化
・顧客体験のパーソナライゼーション
・専門性の拡張と協働
AIエージェント設計の4層モデル
・目標設定と役割定義
・ツール群とLLMの選定
・オーケストレーション層の設計
・セキュリティ要件と認可フロー
AIエージェント導入の業務選定プロセス
・業務インパクトが大きいか
・実現可能性はあるか
・リスク・安全性は担保できるか
・導入対象に決定
アジャイル形式での開発
・小さく、素早く作る、作って試すをたくさん繰り返す
・PoC(概念実証)をくり返す
・限定した業務の中で検証を広げていく
MCP:既存のアプリケーションと、AIエージェントとを接続する共通プロトコル
・セキュリティ要件が厳しい
・レガシーシステムの制約
・API仕様がばらばら
・ガバナンスの制約
<直接AIエージェントとアプリを接続するのではなく、MCPを中間に置くことでさまざまな問題をクリアすることができる>
目次
はじめに
Part1 自ら動き出すAIの時代
AIエージェントとは
001 AIエージェントとは何か
002 従来のAIや自動化ツールとの違い
003 AIエージェントの代表的な使い方
004 AIエージェントの分類と特徴
005 AIエージェントの仕組みと内部構造
006 AIエージェントを導入するメリット
007 AIエージェントに向いているタスク
008 AIエージェントに向かないタスク
009 RAGとAIエージェントの違い
Column タコとミツバチに学ぶAIエージェントの協働パターン
Part2 自律する知能の設計図
AIエージェントの仕組み
010 AIエージェントはどう動くのか
011 生成AI(大規模言語モデル)とは何か
012 大規模言語モデルはどう考えるか
013 複雑タスクに強くなる推論技術の仕組みと進化
014 エージェントに一貫性を持たせるシステムプロンプト
015 AIエージェントを支える2つの記憶
016 制約を織り込むタスク設計
017 ツール連携 APIとFunction Calling
018 実行とモニタリング
019 ハルシネーションの正体とその対策
Column ビジネスマンでも作れるAIエージェント
Part3 AI進化のロードマップ
AIエージェントの発展段階とレベル定義
020 AIエージェントの進化の全体像
021 レベル1:ルールベースRPA
022 レベル2:部分的に生成AIを組み込んだワークフロー
023 レベル3:AI自身が考える自律型なワークフロー
024 レベル4:複数エージェントの連携
025 レベル5:企業全体を貫く自律的AIエコシステムの実現
026 AIエージェントと人間組織の相似性
027 人間の役割はどう変わるか 監督・評価・設計への転換
028 AIエージェントを包括的に捉える3つの観点① システム連携度
029 AIエージェントを包括的に捉える3つの観点② タスク起動方式
030 AIエージェントを包括的に捉える3つの観点③ 自律性と人間協働
Column イシュー分析で組むマルチエージェント
Part4 AIが変える仕事の現場
領域別にみるAIエージェント活用事例
031 個の力を解放するパーソナル・アシスタント
032 顧客接点を変革するセールス・マーケティングエージェント
033 サイロを壊すバックオフィス・プロセス・エージェント
034 経営者の右腕となる意思決定支援エージェント
035 業務効率化を加速する開発・IT支援エージェント
036 暮らしを豊かにするライフスタイル・エージェント
037 UI操作自動化のClaude Computer Use、業務タスク自動化のOperator
038 営業や顧客対応を支援するSalesforce Agentforce
039 ソフトウェア開発に特化したエージェントDevin
040 対話型ショッピングエージェントRufus
041 事例に共通する価値創出の4つの要素
Column AIエージェントでさらに重要になるプロンプトエンジニアリング
Part5 安全と成長のマネジメント
AIエージェント導入・設計・運用の実践
042 AIエージェントの設計要素
043 スモールスタートで始める導入計画
044 アジャイル開発の有効性
045 適用業務の見極めと優先順位づけ
046 AI主軸のワークフロー設計
047 ツール連携の重要性
048 AIエージェントのUI/UX設計
049 モニタリングと継続的改善サイクル
050 ガードレールとHuman In The Loop
051 権限管理とセキュリティ対策
052 MCPによる接続の最適化
053 運用体制と組織内役割
054 現場と経営が動かす成功のスイッチ
Column AI エージェントは「使用人の民主化」か?
Part6 AIと歩む新しい世界
AIエージェントと共創する未来
055 AIエージェントが拓く未来
056 汎用人工知能(AGI)への道標
057 AIエージェントと組織進化
058 エージェント・エコノミーの誕生
059 仕事の消滅と創出
060 超パーソナライゼーション社会の到来
061 未来の羅針盤、共創への招待
index
ISBN:9784297152208
判型:4-6
ページ数:144ページ
定価:1400円(本体)
2025年12月02日第1刷発行