あらすじ
捜査本部より速くSNSで犯人特定?
遺体を発見したのは南アジア国籍の男性。
インターネットでは彼の写真や住所が晒され、
犯人だと断定して死刑を求める声まで上がる。
情報が錯綜するなか、捜査員たちは――。
ヒーローは必ずしも一匹狼じゃない!
同僚とも家族とも絆が深い名刑事を描く傑作警察小説。
東京の世田谷区の工事現場で刺殺体が見つかった。第一発見者は、そこで働く南アジア国籍の男性。警視庁捜査一課の樋口班が捜査を進めるなか、SNSでは彼の実名が晒され、外国人であることを理由に犯人ではないかと疑う書き込みが投稿される。サイバー犯罪対策課と連携して投稿者の特定を急ぐ樋口。だが、それを嘲笑うかのごとく、発見者の顔写真と現住所まで投稿されてしまい、さらには逮捕や強制送還を望む意見まで出てくる……。かつてなく外国人排斥の風潮が強まり、フェイクニュースがあふれるなか、等身大の刑事・樋口は真実を掴むことができるのか。
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Posted by ブクログ
シリーズ第9弾
今作は外国人排斥問題とSNSでの晒しをテーマとしている。
事件そのものは特別なものではないが外国人を容疑者のようにでっち上げたり、それに便乗して外国人排斥へと誘導するような書き込みで捜査を混乱させる。
その中で樋口がいろいろ考え悩むところが地味だけど見応えがあるかな。
作中ではいろいろ示唆に富むことが書かれているけど、個人的に響いたのが「差別が駄目だってのは理屈であって、差別するの理屈じゃねえからさ」、「差別は俺の心の中にもある。だから嫌なんだよ。」というセリフ。かなり同意する部分が多い。
個人的には『嫌い』ということがより理屈じゃないのかなと思うし、『差別』は世の中の世情や周りの雰囲気(ノリと言い換えても良い)で生み出されるものなのかなと思う。
どちらにしろこういう心境にはなるべくならないように生きていきたい。