あらすじ
外に向かって勝負せず、内向きの足の引っ張り合いに終始する現代日本。その根源に、精神的にいまだ「母-子」の二者関係が支配する「天国」にとどまり、父というライバルが出現する「母-子-父」の三角関係をこなしきれない日本人の心のあり方を見る。私たちが真に自立して生きる道筋はどこにあるのか。きたやまおさむ(北山修)精神分析学の集大成にして最適の入門書。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
先日日本サイコセラピー学会で北山先生の講義を拝聴することができた。
感動した。
昔話の例えで日本人独特の心理を鋭く説明されていた。
声と物腰がまた素敵すぎ。
嫉妬と羨望。
二者関係と三者関係について。
私の言葉にならないもやもやとした日常の感情を腑に落ちる体験へ導いてくれた。
また読まなくちゃ。
先日この著書を知りました。
この著書の筆者の北山修氏が故・加藤和彦や故・はしだのりひこ氏と結成していました「ザ・フォーク・クルセダーズ」の「帰って来たヨッパライ」と言う歌、半世紀前に所謂「アングラ・レコード」として大ヒットしましたね。加藤和彦氏の「テープの回転速度を速めた「ヨッパライ」役のボーカル」が大きな話題になりましたし、北山修氏もこの歌で「天国でヨッパライを叱る神様」や「僧侶」の役を演じていましたね。それから間もなく、後に「ジローズ」を結成して「戦争を知らない子供たち」を大ヒットさせました杉田二郎氏や森下次郎氏も彼らのメンバーに加わってグループ名を「はしだのりひことシューベルツ」に改めて「風」を大ヒットさせましたね。このフォークソングの「人は誰もただ一人 旅に出て 人は誰も故郷を 振り返る」と言う冒頭の歌詞がとても素晴らしかったです。また、北山修氏と加藤和彦氏は「ベッツィ&クリス」と言うハワイ出身の女性フォークデュオが歌っていました「白い色は恋人の色」の作詞や作曲も担当していました。只、彼女たちの片割れのクリスさんが他界されたのは誠に残念です。そして、北山修氏と加藤和彦氏は「あの素晴しい愛をもう一度(一説によればこの歌、あの「恋人もいないのに」を大ヒットさせました「シモンズ」と言う女性フォークデュオが歌う予定だったそうです)」も大ヒットさせましたね。さらに、はしだのりひこ氏も「シューベルツ」解散後に「クライマックス」を結成して「花嫁」を、「エンドレス」を結成して「嫁ぐ日(関西テレビ・フジテレビ系列「娘をよろしく(笹岡薬品提供)」の主題歌)」を、それぞれ大ヒットさせましたね。
Posted by ブクログ
きたやまさんが自切俳人の名前を使ってパーソナリティをされていたラジオ番組の熱心なリスナーだった。おそらく、私の意識の一部には彼の話していたことが組み込まれているのではないだろうかと思う。
「嫉妬」認めるのは怖いけど、確かにそれは心のどこかを支配している。
Posted by ブクログ
本学卒業生、きたやまおさむ(ザ・フォーク・クルセダーズの元メンバー)の近著「帰れないヨッパライたちへ」(NHK出版新書 2012)を面白く読んだ。ヨッパライの俺と、きれいな姉ちゃんと、こわ~い神様との三角関係を例えにして、家族における三者関係に言及しているところは、ナルホドと頷ける。
きたやまは作詞家としても名を成したが、「戦争を知らない子供たち」や「あの素晴らしい愛をもう一度」は、何度口ずさんだことか・・・
ロンドンで精神分析を受けて、自ら精神科医となった著者の人となりも伺える好著だ!
Posted by ブクログ
ミュージシャンであり精神分析を学んだ医学の人でもある著者。自身の体験から、フロイトの理論を引用しつつ嫉妬と周囲の人間関係を、文学的に解説している。
表面に浮き出る人間性である超自我、本能的な感情で面には出てこないエト、そしてそれらを繋ぐ私という存在。この三角関係の存在を否定せず受け入れることは、努力も要るが人間関係を前向きに捉えるためにはとても価値がある。
父親と母親の役割を定義した三角関係理論も興味深い。動物が本能的に求める役割、これを否定せず認識することで、1つ深い考察と行動が得られる。
Posted by ブクログ
フォーククセルセイダースの
帰ってきたヨッパライは
けっこう日本人の心理を描写していました。
自分ときれいなねいちゃんと神様。
日本人の心理をよくとたえていました。